テレビに次ぐ第二のメディア インターネットに広告を出す効果的な方法

現在、インターネットユーザーは3000万世帯を突破し、その中でも、ADSL、ケーブルテレビ(CATV)、光ファイバー(FTTH)のブロードバンド加入世帯は、2003年5月末現在で1000万世帯を超える数となった。2000年12月末では、ADSL加入者数がわずか1万件だったことに比べると、まさに、驚異的な勢いでブロードバンド化が進んでいることになる。

 最もインターネット利用率の高い20代~30代の男性で、ブロードバンドユーザーでは、時間帯により、ネット利用率が50%近くにのぼる統計も出ており、これはテレビの利用率を上回っている数字である。すなわち、今やインターネットは、新聞、雑誌を抜いて、テレビに次ぐ第2のメディアとなったと言っても過言ではないのだ。

こうしたインターネットの現状をふまえ、ホームページを持っている、または、これから開設しようとするショップオーナーにとって、この「第2のメディア」インターネットを活用し、バイクユーザー、インターネットユーザーに対し、いかにホームページを周知させ、来訪させるかが、大きなポイントとなってくるだろう。そこで、今回注目したいのが、インターネット上での広告だ。

キーワードターゲット型広告サービス「アドワーズ広告」なら効果的かつ合理的

インターネットは、少ないコストで広告を出すことができる手段としても注目されているが、最近、その効果が疑問視されていることも事実だ。例えば、皆さんもよくご存知の「バナー広告」。当初の珍しさが薄れてしまい「普通のもの」となってしまった現在、実際にクリックされる確率は1%未満と言われているほど、広告としての効果が期待できないものとなってしまった。つまり、現状では、バナー広告は得策ではないということだ。

 バナー広告以外に、状況によりかなり効果が見込めるのが、メールによる広告だろう。利用したことがあるショップから、キャンペーンやイベントなどの告知の入ったメールを受け取った場合、何の関係もないショップからのメールよりは読まれる確率が高く、広告としても効果的だ。また、葉書とは違い、メールなので送付にコストがかからないのも魅力の一つである。もっとも、あまりに送信する回数が多すぎると、スパムメール(※)化し敬遠されてしまうので、注意が必要だ。

さて、インターネットは年齢も性別も様々な不特定多数のユーザーが利用している。その中でも、ショップの商品やサービスに興味を持ってくれそうなユーザーだけを対象に広告を出すことができれば、より高い効果が期待できる。テレビのコマーシャルや新聞の折り込みチラシなどとは異なり、インターネットは広告を出す対象の相手を絞り込むことが可能だ。その例として、いくつかの検索エンジンが採用し始めたのが「ペイドリスティング広告」である。これはGoogle(グーグル)が最初に採用し、「アドワーズ広告」と呼ばれ、他の検索エンジンでも採用が増えている広告手法である。

このアドワーズ広告は、検索エンジンのユーザーが何らかのキーワードで検索を行った際、検索結果を表示する画面に、そのキーワードに関連のある製品やサービスの広告が表示されるというものだ。ユーザーは興味があるキーワードで検索を行うわけだから、関連する内容の広告を見たり、実際にクリックする確率は、バナー広告に比べかなり高いと考えられる。

しかも広告料は、最初に初期登録費用として500円を支払う他は、その広告が実際にクリックされた回数に応じて決まる。また、1日当たりの広告の予算や、クリックされたときの最小の広告料なども決めることができる。雑誌広告のように、多額の広告料を支払ったが効果がなかった、という心配はないわけだ。

同じキーワードに対する広告の掲載順位は、最初はオークション形式で決定される。より高い金額を提示した企業やショップの広告が、上位に表示されるというわけだ。しかし、掲載をスタートしてからは、それぞれの広告が実際にクリックされた回数に応じて順位が入れ替わる。検索エンジンを利用したユーザーのうち大勢が興味を持った広告ほど、より上位に表示されるようになるわけだ。

 効果的な広告を、しかもその効果に応じたコストで出したいと考えているショップにとって、アドワーズ広告はまさにうってつけのシステム。一度利用してみてはいかがだろうか。

※スパムメール
無差別に送信される大量のメールのこと。不特定多数に送信され、ダイレクトメールや怪しい勧誘など、詐欺まがいの情報、「不幸の手紙」や善意を装ったチェーンメールなど、頼んでもいないのに勝手に届く迷惑メールの総称。

グーグルのアドワーズ広告って?

グーグルのアドワーズ広告は、ターゲット(対象者)に合ったキーワードを選択し、広告を自由に作成することが可能。希望の掲載位置に合わせた予算の設定ができるほか、ユーザーが広告をクリックした回数に応じて請求される、クリック単価による課金モデルを採用している。つまり、料金は広告がクリックされた分のみの支払いとなる。支払い金額は、1日あたりの予算の上限とクリック単価の上限を自由に設定することが可能で、設定金額よりも多くの支払いが発生しないよう、自動的に適正な広告配信が行われる。

手順は、まずターゲットとなる言語と国を選択。次に、見出し、広告文章、URL、そして一番のポイントとなるキーワードを入力。さらに予算を設定し、手続きの完了すれば、ほぼ同時に広告が掲載される。よって、投資効果をすぐに確認することも可能というわけである。キーワードはショップの商品やサービスに最適なものを選択できるため、よりターゲットを絞ったユーザーに広告を表示することが可能となる。

アドワーズ広告は、検索結果の右側、人目を引くスペースに、着色された囲みで掲載される。また、設定したキーワードに最も関連性の高い語句を検索しているユーザーに対して広告が表示される。さらに、グーグルだけでなく、グーグルのパートナーサイト(ヤフー、ビッグローブ、エキサイト、ニフティ、AOL、アラジン)の検索サイトおよびコンテンツサイトにも自動的に掲載される。パートナーサイトに広告を掲載することで、シップが選択したキーワードを検索しているユーザーや、ショップの商品やサービスに関連のあるコンテンツサイトを閲覧しているユーザーに対して、幅広く広告を表示することができるということだ。

最低契約期間や固定料金はなし。広告配信の停止・再開がいつでも可能という柔軟な利用条件も大きなポイントだ。