ますます増える携帯ユーザー 携帯メールのマナーが気になりませんか?

パソコンに迫る勢いで利用者数が伸びている携帯電話からのインターネットやメール送信。場所や時間を問わず使えるため、パソコンよりも携帯派という人や、パソコンメインだったが携帯の利用が増えたという人も多いはずだ。こうした中、ショップへの問い合わせ(メール)も携帯からが増えていることだろう。今回は、携帯メールのマナーの悪さについて触れてみる。

ますます高まる携帯電話でのインターネット利用

総務省が4月7日に発表した平成20年通信利用動向調査によると、インターネットの利用者数は9091万人で、平成19年末から280万人増加した。このうち、「モバイル端末のみ」「モバイル端末・パソコン併用」を合わせた「モバイル端末からの利用者数」は7506万人で、平成19年末から219万人増加。逆にパソコンからの利用者数は減少しており、ますます携帯電話にシフトしていることが伺える。
こうした状況から、ショップへの問い合わせも携帯電話のメールからが増えているのではないだろうか。すると、パソコンメール同士でのやり取りでは見られなかったいくつかの問題が出てきているはずだ。以下でそれらを取り上げていく。

マナーの悪さがいくぶん気になる携帯メール

パソコンから送信してくるメールでも同様のことが言えるので、「携帯メール」と限定してしまうと語弊があり、本来ならば送信者の問題というのが正解だ。しかし、あえて携帯メールによく見られる悪いマナーとして挙げてみると、
・名前を名乗らない
・件名がない
・口語(タメ口)
・あいさつがない
・本文なし(写真添付の場合)
などなど様々あり、「ら抜き言葉」など文章的な問題も見られる。受信するショップ側にとっては業務上困ることもあるだろうし、中には気分を害するものもあるだろう。なぜ携帯メールにこういった事例が多いのか、また、これらにどう対応したらよいのだろうか。

なぜ、携帯メールのマナーが悪いのか

マナーの悪いメールのほとんどは、「携帯世代」と呼ばれる中学生、高校生の頃から携帯電話を普通に使用している20代が送信しているケースが多いようだ。「通話による会話」よりも「メールによる会話」に抵抗がなく、なかば当たり前になっているため、その延長で、初めての問い合わせであっても口語調のおかしなメールを送ってくる。また、携帯メールは「会話の手段」であるため、いちいち件名を入力することはなく、さらに、携帯同士のメールでは名乗るほうが不自然なため、本文に名前を明記することもない。ただ、これらの行為は携帯世代にとっては自然なことで、「マナーが悪い」と感じるのはポケベル世代以前の方、手紙やメールの書き方を学んだ方のはずだ。

マナーの悪い携帯メールの対処方法

携帯から送信されたメールがパソコンのメールソフトでどのように表示されるのかが分かっていれば、前述のような件名なし、名前を名乗らないといったメールを送ることもないはずだが、携帯ユーザー全員が理解しているわけではない。そこで、困った携帯メールが届き、それに返信する際にひと言アドバイスを添えてみよう。例えば、件名がなかった場合には、「件名がないメールは迷惑メールと判断されてしまうため、車名や注文番号を入力して送信してください」といった感じだ。名無しメールの場合は、「1日に多数のメールを処理しているため、送信者がすぐに分かるよう本文の最初か最後にお名前をお願いいたします」とし、少しずつメールのマナーを広めていこう。

今後も切り離すことができない携帯ユーザーと気持ち良く

またHP(携帯サイト)に、「お問い合わせ・メール送信の際のお願い」として同様の注意書きをしておくことで、マナー向上を図ることもできるはずだ。あとは、ショップ側が送信するメールも十分に気を付けなければいけないのは言うまでもない。加えて、携帯電話は時間を問わず常に手元に置いておく性質があることから、早朝・深夜のメール送信は避けたいところだ。バイクの走行と同じで、ショップ側がマナーを守ることで、初めてユーザーにもアドバイスできる。携帯ユーザーは今後も切り離すことができないのは明らかであり、「メール処理」という業務量がもっと増えていくことだろう。マナー良く、気持ちの良いメール送受信をしていただきたい。

【マナーの悪い携帯メールの実例】

「商品が届かない」
たったひと言、これだけしかなく、名前や何の商品かは分からない。送信者は「自分が誰なのか分かってもらっている」と勘違いしているのだろう。
「ここで●●を買ったんですけど自分が乗ってるバイクにつきそうにないんですよ。■■がないんで。どこかにつくって書いてあったんですけどどうなんすか?」
ほぼ原文のまま。口語調で送信してくる悪い例。言葉使いを注意する必要はないが、ショップ側が送信するメールでは決して口語調にしないように。
「まだ在庫ありますか??どれくらい値引きできますか??前から欲しかったので値引きお願いします!!連絡待ってます!!」
「!」マークや絵文字(ここでは省いた)を多用するのも携帯メールの特徴。絵文字は化けてしまうので、アドバイスしたほうがよい。

インターネット利用端末の種類

総務省「平成20年通信利用動向調査」より。「モバイル端末からの利用者数」は平成19年末から219万人増加し7506万人に。今後ますます携帯へシフトしていくだろう。