1万円で万が一に備えよう! 外付けハードディスクのすすめ

そろそろハードディスクが危ないかも?

店頭にはウインドウズ・ビスタを搭載したパソコンがズラリと並んでいるが、全体の利用率ではおそらく10数%程度。まだまだウインドウズXPを搭載したモデルを使っている人が多数を占める。
XPが最初に登場したのは2001年で、かれこれ7年前になる。当初からのパソコンを今でも使っている場合、もしかするとハードディスク(HDD)の寿命が近づいている可能性が高い。使用頻度にもよるが、HDDの寿命は約5年と言われており、使用期間が6年、7年ともなれば、いつエラーが発生してもおかしくないのだ。複数台のパソコンを使用しているならまだしも、ショップに1台しかないという方は特に、予測しにくい故障に備えて対策をしておいたほうが良い。
最も手軽な方法は外付けHDDの活用だ。現在、1万円前後で320GBや500GBといった大容量のHDDを購入することができるので、是非とも1台用意していただきたい。万が一のためだけでなく、用途はたくさんあるので、以下でHDDの種類と活用方法を見ていく。

外付けHDDにもいくつかの種類あり

HDDと一言で言っても、パソコン内にもともと入っている内臓タイプや、今回紹介する外付けタイプなど、実に様々な種類がある。外付けタイプでもサイズや接続方法の違いがあるので、用途に応じてベストなものを選択しよう。最も一般的なものは3.5インチのUSB接続タイプで、少々大きめなので据え置きタイプとも呼ばれる。どのパソコンにも手軽に接続でき、価格も手頃。GB単価で24円程の安値のものもある。
次に、同じ3.5インチでもLAN接続タイプ。インターネットの接続にモデムだけでなくルーターも使用している場合は、LAN接続タイプのHDDを使用することで、複数台でのパソコンで外付けHDDを共有でき、また、データの転送速度も速く、USB接続タイプよりも少々割高にはなるが、何かとメリットが多い。また、ノートパソコンに使用される2.5インチHDDを内蔵した、小型タイプの外付けHDDもある。持ち運びにベストなサイズなので、固定された場所だけではなく、外出先でもパソコンを使用することが多い方に最適だ。

単純にデータ保存場所として活用する

さて、ここからは外付けHDDの活用方法を見ていく。最も単純なのはデータの保存場所としての使い方。丸々1台を「マイドキュメント」とすれば、大量のデジカメ画像や動画ファイルも容量を気にすることなく保存できる。通常、マイドキュメントはCドライブを保存場所としているため、これを外付けHDDに変更しておくと便利だ。
「マイドキュメント」のフォルダ上で右クリックし(またはマイドキュメント内の何もないところで右クリック)、「プロパティ」から「ターゲット」のタブで「ターゲットフォルダの場所」がある。「移動」ボタンをクリックすると、移動先の選択画面が表示されるので、外付けHDDのドライブ名を選択すればよい。すると、今までマイドキュメントに保存したファイルもまとめて移動される。
データの主な保存先をOSやソフトが入っているCドライブとは別にすることで空き容量を増やせるし、Cドライブへの負担も軽減できる。また、Cドライブにトラブルが起こった場合も、大切なデータを別にしておくことで安心感が増す。

万が一のバックアップ専用として活用する

前述のように外付けHDDは巨大なマイドキュメントとしてのほか、データのバックアップ(コピー)用としても活用できる。バックアップというとCD-RやDVD-Rなどのメディアに記録しておき、別に保管しておくイメージを持っている方もいるだろうが、増設したHDDへのバックアップは必要なものだけを自動で、といった使い方もできるのでとても便利だ。
バックアップの種類は大きく2つ。「HDDの中身を丸ごと」と、「大切な保存データのみ」をバックアップする方法がある。「丸ごと」の場合は専用のソフトが必要になるが、外付けにHDDに付属品として同梱されていることが多い。ソフトの有無も購入の際のチェックポイントに入れておこう。バックアップの操作はとても簡単でソフトの指示に従うだけ。忘れずに復元用起動CDを作成しておこう。
大切なデータのみをバックアップするのはフリーソフトでも可能。自動でバックアップするタイミングを指定できたり、バックアップした日付でフォルダを分けてくれるなど、便利なつくりになっている。