メールソフトとウェブメール 併用・使い分けでもっと便利に

PCメールや携帯メール、年々高まるメールの利用頻度で、ユーザーとの連絡もひと昔前とはガラっと変化しているはずだ。「電話でちょっと確認」といったことも「メールでちょっと確認」が当たり前。メールが使えない環境では仕事に支障をきたす程、メールのウェイトが高まっている方のために、PCメールでもソフトとウェブの併用・使い分けでメール環境がより良くなる点について見てみる。

限られた環境ならメールソフト

おそらく、メールの送受信でほとんどの人が使っているメールソフト。その中でもウインドウズ標準装備のアウトルック、またはアウトルックエクスプレス(ビスタではウインドウズメール)の利用割合が高いはずだ。また、無料のメールソフトThunderbird(サンダーバード)や、シェアウェア(有料)のBecky!(ベッキー)は使い勝手もよく考慮されており、玄人好みで知られる。アウトルックエクスプレスよりも使い勝手に優れる点もあるので、これらも一度試してみるといいだろう。

メールソフトの利点は一定時間(最短で1分)での自動受信機能と、受信したことを音やアイコンで知らせてくれる機能があること。また、受信したデータはパソコン内に保存されるため、確実に自分の手元にあるという安心感もある。メールソフトがインストールされているのはもちろんのこと、自分のメールアカウントを設定したパソコンでなければ送受信できないが、日常的に使うパソコンは1台のみという方、また、携帯電話のメールと同じように、メールが届いたらリアルタイムに知らせて欲しいという方にはメールソフトがオススメだ。いつでも、どこでもメールの確認をしたいという方は、後述するウェブメールを活用するといいだろう。

ウェブメールならPCも携帯もOK

メールソフトがなくてもメールの送受信ができるウェブメール。簡単な利用登録でIDを取得すればすぐに使えるので、パソコンが壊れた場合に備えて準備しておけば、緊急時にも重宝する。現在注目されているのは7GBの大容量を誇るグーグルのGmail(Gメール)だが、古くはマイクロソフト・MSNのHotMail(ホットメール)や、最も多くの利用者があるヤフーのヤフーメールは、活用している方も多いはずだ。

ウェブメールの一番の利点は、インターネットにつながったパソコンがあれば、セカンドパソコンや外出先でも自分宛のメールをチェックできること。まさにメールソフトいらずで、しかも、携帯電話からも閲覧・送受信できるので、移動中にちょっと確認といった使い方もできる。最初にも述べた緊急用や、独自ドメインを使ったショップメールとは別用途での利用など、色々な目的で活用できる。しかし、アドレスは必ず「~@gmail.com」や「~@yahoo.co.jp」となってしまうため、個人利用の場合は気にすることはないが、ショップとして利用するには@マークの前に来る文字(多くの場合がID)を少々工夫する必要があるだろう。また、メールソフトのようにリアルタイムにメールの受信を知らせてくれず、自分からのチェックを心掛けないといけない点は不便に感じる人もいるはずだ。

ウェブメールをメインに使い分け

メールソフトとウェブメールにはそれぞれ一長一短あり、どちらが良いとは言い切れない。両方を併用し、その時々によって使い分ければいいだろう。では、実際にどのように併用すればいいかというと、メインにウェブメールを使うようにし、メールソフトはサブとして使ってみてはいかがだろうか? Gメールやヤフーメールは複数のメールアカウントを登録し送受信することができるので、独自ドメインを取得して運用しているメールアドレス(ショップのアドレス)も、これらのウェブメール内で管理できるのだ。迷惑メール対策やウイルス対策も万全なので、パソコンのメールソフトで送受信するよりも安全かもしれない。

また、前述のとおり携帯電話でも閲覧可能なことから、設定したショップのアドレス宛てのメールも携帯で確認でき、ウェブメールをメインとすることで何かと便利になることが多い。

ただ、ウェブメールは受信頻度がメールソフトに劣るため、レスポンスよくチェックしたい人は、新着を知らせてくれるツールバー等を別途インストールする必要がある。加えて、メールソフト側の設定を「受信メールをサーバーに残す。ただし、●●日後に削除」としておかないと、メールソフトで先に受信した場合、ウェブメール側で受信できなくなるので注意しよう。

シェアウェア(有料)のメールソフト「Becky!(ベッキー)」
窓の杜やベクターでダウンロード可能。1ライセンス4200円だが、それに見合うだけの使い勝手の良さ備える。30日間のお試し期間もあるので、是非試してみよう。

アウトルックエクスプレスを例とした設定画面
この「メッセージが届いたら音を鳴らす」と「新着メッセージをチェックする」をオンしておくことで、携帯電話のメールのように、ほぼリアルタイムにメールの着信を知らせてくれる。

Gメールの設定画面
Gメールの設定画面で「アカウントとインポート」から、外部メールのアカウントを追加することができる。これでGメールの画面からショップのアドレスを使ったメールの送受信も可能となる。もちろん、携帯電話からも閲覧・送受信が可能だ。

ベッキーを例とした設定画面
ベッキーを例とした設定画面。ウェブメールをメインに使う場合、メールソフトの設定を「受信メールをサーバーに残す」としておかないと、ソフトで先に受信した時、ウェブメールで受信できなくなる。数日後には削除されるようにしておこう。