何かと便利なオンラインストレージ活用のススメ

USBメモリ経由でウイルスが感染するなど、ファイルの持ち運びも安心できなくなった今では、オンラインストレージの活用も検討してみてはいかがだろう。ネット環境が整っていればどこでも利用できるので、外出先でエクセルの続きを、なんていうことも可能。また、自店のホームページの代わりにストレージに写真やお知らせをアップしてユーザーと共有、といった使い方もできるので、何かと便利だ。そんなオンラインストレージに触れてみる。

ストレージとはデータを保存するもののこと

パソコン用語にはカタカナや英語が多く、それが分かりにくいという方も多いはずだ。今回取り上げるオンラインストレージの「ストレージ」とは記憶装置のことを言う。パソコンの内部にあるストレージと言えばハードディスク(HDD)となる。また、CD-RやDVD-Rといった光ディスク、デジカメに使用されるSDカードやコンパクトフラッシュもストレージと言える。数年前まで主流だったフロッピーディスクなどの磁気媒体も含め「データを記憶しておける(保存できる)もの」と覚えておけばいいだろう。ネット環境が整っていれば利用できるのがオンラインストレージで、無料で利用できるものも多く、用途によっていくつかの種類がある。

オンラインストレージもいろいろある

オンラインストレージといってもいくつかの種類があり、画像専用や動画専用から、ファイルなら何でもOKというものまである。また、大容量のファイル転送サービスもオンラインストレージの一種と見ていいだろう。これは、ファイルをアップロードすると同時に、送信先のメールアドレスを登録することで、相手にダウンロード先のURLを知らせてくれるもので、ファイルは一定期間で削除される。メールでは送信エラーになってしまいそうな大容量ファイルなら、このサービスを利用するとよい。「宅ふぁいる便(http://www.filesend.to/)」や「ファイルバンク(http://www.filebank.co.jp/)」などが代表的だ。

写真に特化したピカサ(Picasa)は使いやすい

グーグルが提供する写真の管理ソフト&ウェブアルバムのピカサ(Picasa)もオンラインストレージのひとつ。ソフトをダウンロードしてインストールする点ではフリーソフトにあたるが、ウェブアルバムはオンラインストレージになる。容量は1GBで、今時のデジカメで撮影した画像なら300~400枚はアップロードできる。アップロードはパソコンにインストールしたソフトで簡単にでき、また、画像管理・画像編集ソフトとしても十分な機能を備えているので、入れておいて損はない。
ウェブアルバムは共有できるので、イベント等の多数の写真をアップロードし、参加者に「ダウンロードはご自由に!」といった使い方ができる。

超大容量のスカイドライブならバックアップ先としてもOK

写真に特化したものではなく、ほぼどんなファイルでも保存しておけるものとして、多くの人が目にしているのが「ヤフーブリーフケース(http://briefcase.yahoo.co.jp/)」だろう。容量は1GBで通常の使い方であれば十分なサイズだが、もっと大容量をという方には「スカイドライブ」もある。マイクロソフトが提供しているもので、当初の5GBから25GBへ容量アップし、数年前のノートパソコンと同等のサイズになった。CD-RやDVD-Rの永久不滅神話が崩れ、保存したデータが100%安全ではないということが分かった今では、これらに加えて「スカイドライブ」にもデータをバックアップという使い方もできるだろう。

不特定多数でのファイル共有や閲覧場所として活用

スカイドライブの初期状態では「ドキュメント」や「公開」というフォルダーが用意されている。前述のデータのバックアップとして使うのは、他人がアクセスできないようロックされている「ドキュメント」になる。不特定多数がファイルを閲覧するには「共有」フォルダーを使えばよい。また、新しくフォルダーを作成し、共有相手を「自分のみ」や「全員」、「自分のつながり」と設定することも可能なので、イベントの告知などはユーザーも含めて見てもらえるよう「全員」、業務に関わることなどスタッフ間のみの閲覧なら「自分のつながり」と設定しておけば限定できる。外出先でも使えるオンラインストレージは何かと便利なので、ひとつ利用登録しておいてもいいだろう。