OS・ブラウザ・ソフト等の基本は大丈夫? 安全なネット閲覧を再確認!

「使用しないでください」「代替ブラウザーを使用してください」とアナウンスされるほど危険性が高かった今回のインターネットエクスプローラーの脆弱性。IEの利用率はとても高いため、「使えない」ことで業務に支障をきたした方もいるはずだ。ここで、現在の状態を見直し、別のブラウザーをインストールしておくのは必須である。

今回は「使用しないでください」という程の危険性

4月末、「代替ブラウザーを使用してください」とアナウンスがあったインターネットエクスプローラー。セキュリティー上の欠陥が発見され、ハッカーが侵入する可能性がある、というものだった。「セキュリティー上の欠陥が発見され」という理由で、これまでに何度か更新プログラムが配布されているが、今回はアメリカ国土安全保障省のコンピューター緊急対応チームからの発表で、かつ、「使用しないでください」というものだったことから、その危険性がいかに高かったか伺える。

ウインドウズXPはサポート終了となっていたが、終了直後ということもあり、かつ、まだまだウインドウズXPユーザーが多いということも考慮されたのか、今回に限りウインドウズXPを対象としたアップデートプログラムも配布された。今後同様のケースがあったとしても、次回の対応は期待できないため、早急にウインドウズXPからの移行と、代替ブラウザーの準備が必要である。

IE以外の代替ブラウザーまたは新OSの導入

最も手軽にできるのは代替ブラウザーの使用で、これは今回のアナウンスで新たにインストールした方も多いはず。インターネットエクスプローラー以外のブラウザーは「クローム」「ファイヤーフォックス」「サファリ」「オペラ」といったところが代表的なもので、ネットバンキングや弊社ヴィーナスはじめとしたネットサービスでは推奨ブラウザーを指定しているので、それに対応しているものをインストールしておけば良いだろう。インターネットエクスプローラーを除いて利用率の高いクロームは動作も軽快で、入れておきたいブラウザーだ。

さらに、OSの問題が出てくる。現在でも前述のウインドウズXPを使用している場合は、早急にウインドウズ7以降の新しいOSをインストールするか、新しいパソコンを購入したい。安心で手軽なのはウインドウズ8搭載の現行パソコンを購入する方法だが、操作感が気になる場合はウインドウズ7搭載の中古でもいいだろう。

セキュリティーソフト導入は当たり前、自己防衛も大切

さらに、セキュリティーソフトは必須である。無料でも定評のあるキングソフトのものをはじめ、定番のトレンドマイクロ「ウイルスバスター」やノートン「セキュリティー」といったソフトを購入、インストールしておこう。最近はプロバイダー側でセキュリティーパックのようなサービスがあるので、これなら更新期限切れの心配が少ない。ただ、セキュリティーソフトをインストールしているからといって100%安全ではない。「不審なリンクはクリックしない」等の自己防衛は必要なので、そういった基礎知識を得ておこう。

最近のセキュリティーソフトには不要ファイルや履歴を削除する機能を持ったものもあり、もちろん専用のソフトを使ってもいいが、まめにパソコン内をキレイにしておくのも効果的だろう。ブラウザーの閲覧履歴や保存された入力情報をクリアにしておけば安心度が高まる。作業は専用のソフトはCCleanerといったフリーソフトで手軽にできる。

「直結」ではなくルーターを入れて安心度を高める

さらに、機器的な部分でも安全性を高めておきたい。インターネットの信号はモデムを介してパソコンに送られる。モデムにルーター機能がない場合、パソコンは外部と「直結」状態になるため危険である。そういった場合はルーターを別途購入し、「モデム→ルーター→パソコン」とルーターを間に入れよう。そもそもルーターは複数のパソコンでインターネット接続したい場合の「タコ足配線」的な役割や、無線機能を装備している場合は、ノートパソコンやスマートフォン、ゲーム機等複数を無線接続する役割を果たすわけだが、仮に外部から侵入があった場合、ルーターが壁(ファイアーウォール)となってくれる場合があるのだ。モデムにルーター機能がある場合は別途用意しなくて大丈夫なので、モデムを確認してみよう。また、ルーターにもセキュリティー設定があるため、それを変更しておくのも良いだろう。ただ、ルーターがあるからといって完璧ではないため、前述のセキュリティーソフトは必須である。

(写真1)
グーグルのブラウザー「クローム(chrome)のダウンロード画面(http://www.google.co.jp/intl/ja/chrome/browser/)。インターネットエクスプローラーに次いで利用率が高く、代替ブラウザーに最適。

(写真2)
ウインドウズ8の操作感に馴染めないようだったら、ウインドウズ7の中古パソコンを入手してもよいだろう。XPユーザーは一日でも早く移行すべきだ。

(写真3)
セキュリティーソフトは必須。フリーソフトもいいが、できればトレンドマイクロやノートン等の有料ソフトを入れたい。プロバイダーのセキュリティーセットでもよい。契約プロバイダーを確認してみよう。

NTT GE-ONU
光回線で提供されるONU(モデムの一種)の例。NTT GE-ONU

光回線で提供されるONU(モデムの一種)の例。これはルーター機能を備えていないため、インターネット側と「直結」になってしまう。パソコンとの間にルーターを入れて接続したい。

(写真5)
本文では触れなかったが、ウインドウズの更新プログラムは必ずインストールしよう。基本的かつ最低限のセキュリティ対策である。

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