パソコン・携帯電話、仕事・個人を問わずメールは不可欠のツールである。それに並ぶ勢いでLINEが登録ユーザー数を増やしており、国内でも5200万人にのぼる。そんなメールやLINEにもいくつかの問題や弊害がある。それをフォローする意味で、メッセージ機能を有する他のサービスやアプリも併用していきたいところだ。
メールは当たり前のツールだが、迷惑メールが難点
連絡手段としてメールは「当たり前」のツールで、誰もが普通に使っている。パソコン、スマートフォン、携帯電話と使用する端末は問わず、また、電話のように掛ける時間を気にする必要もない。正確には、相手がスマートフォンや携帯電話の場合は受信通知が鳴る可能性があるため、多少は時間を気にしないといけないのかもしれないが、電話ほど神経質になる必要はない。
ただ、メールの場合はいくつかの難点があり、そのひとつが迷惑メールだ。プロバイダー側や携帯電話会社側で独自のフィルターを用意してくれているので、それを活用することである程度は防ぐことができるが、時には通常メールもフィルターにかかってしまうことがあり、送ったのにエラーで届かない、送ったのに返事がないといった状況になってしまうことがある。ショップからユーザーにメールを送信した際にも同様の事例があるはずで、特に相手が携帯電話のアドレスの場合に多いだろう。
手軽で利用者数が多い一方で「LINE離れ」も
そんなメールよりも手軽に連絡できるLINEは爆発的に利用者数が拡大しているが、その一方で様々な問題も起きている。メッセージを見たことを表す「既読」となっているにもかかわらず、返信しないで放置していることを「既読スルー」と言うが、既読スルーを起因とした問題や、LINEのグループ内で仲間外れにされるといったいじめ、先月も取り上げたアカウントの乗っ取り&詐欺など、LINEに絡んだニュースはかなり多く取り上げられている。とても便利なアプリなだけに有効に活用していきたいが、こうした現状から「LIME離れ」や「脱LINE」の動きもあるのだ。
そこで、ショップが使う連絡手段としても、LINE以外のメッセージツールを再考しておきたいところである。特に、「スマートフォンのみ」ではなく、パソコンとスマートフォンの両方で使えるものが便利でいいだろう。
メールやLINE以外のメッセージ機能
この条件を踏まえて探してみると、メールやLINE以外でもメッセージを送ることができるツールはたくさんある。インターネットさえつながっていればパソコンやスマートフォンのどちらでも使えるものとして、フェイスブック(メッセンジャー)を代表としたSNSのメッセージ機能が挙げられる。ツイッターやグーグルプラス(ハングアウト)、ミクシィにも備わっているので、アカウントを取得しているなら、積極的に併用していきたい。
さらに、無料通話の元祖とも言える「スカイプ」にもメッセージ機能がある。原則として実名での登録が必要なフェイスブックは、一部の人には敬遠されているので、ツイッターやスカイプがショップとユーザーともに使いやすいかもしれない。アカウント名やスカイプ名をホームページ上に表示しておき、メールアドレスと一緒に登録を促したい。ツイッターならショップからの簡単なお知らせをつぶやくこともでき、メッセージ機能と合わせて使うと効果的だ。
LINEに似た他の無料通話アプリを試す
LINEのようにスマートフォンにインストールして使うものでは、前述のスカイプの他に「カカオトーク」や「コム」といった無料通話アプリもあり、これらもメッセージ機能を備えている。先日、フェイスブックが買収した「WhatsApp(ワッツアップ)」も同様のアプリになる。「カカオトーク」や「コム」もパソコン版が用意されているので、両方にインストールおくと便利だろう。ただ、LINEもそうだが、カカオトークも複数の端末でログインできない。スマートフォン1台&パソコンまでだ。
その点、コムならスマートフォン、タブレット、パソコン(Mac版のみ)など複数の端末でログインできるので、スカイプに近い使い方ができる。無料通話もできることを考えると、ツイッター等のSNSよりも、スカイプやコムといったアプリが便利かもしれない。スマートフォンの電話帳から友だち追加するのではなく、IDを設定し、それを検索・登録してもらう方法で追加していこう。
迷惑メールフィルターの条件例
- 件名が英文
- 件名がない
- ウイルスの可能性があるファイルが添付されている
- 携帯になりすましたメール
- HTML形式
- URLが記載されている
など、条件はプロバイダーやレンタルサーバー、携帯電話会社によって様々。携帯電話の場合はPCメールを規制・ブロックしている場合があるので、それが原因でショップからのメールが届かないといったケースもある。
ツイッターのダイレクトメッセージ機能。ツイッターを利用登録(アカウント取得)しておけば、誰でもメッセージを送ることができる。ショップはツイッターのアカウント名をホームページ等で公開しておき、ショップとユーザーがお互いにフォローしておこう。メッセージ機能だけを使うと割り切ればつぶやく必要はない。
無料通話ソフト・アプリの元祖であるスカイプ。LINEとは異なり、複数の端末にインストールできるので、パソコン、スマートフォン、タブレットなどで同時に使うことができるのが便利。「無料通話」がこのソフトのスタートだが、ファイルも送信できるので、メッセージ機能は十分使える。写真はPC版のスカイプ。