素人なりに上手く撮ろう! コンパクトデジカメで撮るパーツ写真

簡単、キレイに写真が撮れるデジタルカメラ。しかし、特徴を押さえないと失敗もしやすく、BBBに掲載されているパーツ画像にもちらほら・・・。そこで今回は、コンパクトデジカメに限らず、どんなカメラにも通ずる基本中の基本をご紹介。これを踏まえつつ、自分なりに練習してみよう。写真の良し悪しは売上にもつながってくるので、今回のテーマは意外と見落としていた重要なポイントですよ!

バイクパーツや用品が欲しくて、BBBのパーツコーナーで目的のものを検索。検索結果の一覧で詳細ボタンをクリックすると詳細画面へ。この時が一番ワクワク、ドキドキするのだが、いざ開いた画面を見てみると「あれ?」っと思うことがある。掲載されている画像がイマイチなのだ。

「イマイチ」と感じるのには個人差があるだろうが、明らかに購買意欲がなくなってしまうものがいくつか見受けられる。これでは、せっかく準備をして掲載しても、意味のないものになってしまう。ユーザーが店の前まで来たのに、そのまま通り過ぎてしまったのと同じだ。

 ユーザーを立ち止まらせる第一歩として、少しでも見栄えの良い写真を用意しよう。そのためには、基本的なデジカメの使用上の注意点、ポイントを押さえるだけでOK。プロのような写真は撮れないが、BBBに掲載するからには、少しでも写りが良く撮影したいところ。BBBに限らずとも、自店のホームページに使う写真を撮るときにも十分活用できる内容なので、是非とも実践していただきたい。

●ピンボケに注意!
ほとんどのデジカメには自動でピントを合わせてくれるオートフォーカス機能がある。シャッターボタンを半押しするとピントが合い、電子音やランプの点灯で知らせてくれる。だが、半押しせず「一気押し」になってしまい、ピントが合う前にシャッターを切ってしまっているケースが多い。「半押し」→「ピントが合う」のを確認してからシャッターボタンを押し込もう。
加えて、明暗差のはっきりしないところでは、ピントが上手く合わないことがある。例えば単色のカウルやタンクなどだ。この場合、凹凸のある部分でピントを合わせてから、パーツが中央にくるようにフレーミングすればOK。ピンボケしたままの画像を掲載してしまっては、せっかくの商材も台無し。フィルム代を気にしないで撮れるのもデジカメの利点なので、数枚同じものを撮って、しっかりピントが合った写真を使用しよう。

手ブレに注意!
ブレの原因はシャッター速度の遅さと、固定しにくいデジカメ特有の作りにある。シャッター速度の遅さを避けるには、明るい場所での撮影が基本。昼間の屋外がベストとなるが、店内や倉庫などの室内で撮影しなければならないこともある。そのときは、卓上ライトや作業灯などで照らすことで十分な明るさを確保しよう。
さらに、ファインダーを覗いて撮影する一眼レフタイプでは、カメラ本体が顔に触れることで、両手を合わせた3点で固定されるが、デジカメは液晶モニターを見ながら撮影するため、両手だけの2点固定となる。これがデジカメ特有の作りによる手ブレの原因だ。三脚を使用するのが望ましいが、いちいちセッティングするのは面倒だろう。両脇をしっかり締め、壁やイスなどを使って上半身を固定することで、ある程度手ブレは防げる。

●撮影する角度と大きさに注意!
「ピンボケ」と「手ブレ」という基本中の基本を押さえたところで、商品の見栄えを考えた撮影に注目してみよう。マフラーをはじめとしたバイクパーツは、比較的大きなものが多い。すると、床の上に置いて撮影することになるが、そのまま真上または真正面から撮ってしまうと、平面的で変化のない写真になってしまう。本誌「今月の商品」コーナーを参考にしていただければ分かるが、商品の正面から撮影しているものはほとんどない。どうすればよいかというと、商品自体に角度をつけて置くか、または、自分自身が上下左右に移動することで、斜めから撮ってみよう。すると立体感が生まれ、一味違った写真になる。商品の下に台座を入れることで角度をつける方法もある。実際にバイクに装着される向きにも注意して、色々試してみよう。
さらに、液晶モニターいっぱいにズームするか、商品に近寄って大きく撮影しよう。小さく写っている写真よりも、大きく写っている方が、購入するユーザーに与える印象も違ってくる。

●撮影する背景に注意!
商品を撮影する際には、その背景にも気を配ろう。例えば、黒っぽい床の上で黒いタンクを撮れば、商品が引き立たないのは明白。さらに、商品棚に陳列したまま撮影すると、棚枠やその他の商品も写り込んでしまい、何となくうるさい印象になってしまう。できることなら無地の紙を用意して、その上で撮影するのが望ましいが、なかなかそうもいかないのが実情だろう。店内の床ならば、なるべく明るい色の所で、またはコンクリートやアスファルトを背景とするのがベストだ。

●撮影する明るさに注意!
手ブレのところでも述べたが、明るい屋外で撮影すればシャッター速度が速くなり、ブレ防止になる。加えて、自然光のもとで撮影するほうが、商品も自然に写る。しかし、どうしても暗い室内で撮影しなければならないときもあるだろう。その場合、内蔵ストロボが活躍するわけだが、これがちょっと問題になるときがある。パーツに直接ストロボの光が当たってしまうと、部分的に光ってしまうことがある。それを避けるには、左右から卓上ライトなどで光を当てるとよい。できることなら、暗い屋内は避けて、ストロボを使用しなくとも撮影できる明るい場所と時間を考えよう。

●最後に画像加工
BBBに掲載される画像の大きさは320×240ピクセル。どんなに大きなサイズの画像でも、この大きさでしか表示されない。言い換えれば、BBBに掲載する写真は大きなサイズで撮影する必要がないということだ。今時のデジカメは高画質になっているので、記録サイズがラージモードでは1600×1200以上、スモールモードでも640×480の大きさがある。BBB掲載用に準備する場合は、デジカメの本体のモードを切り替えて小さいサイズで撮影するようにしよう。その後、できることなら320×240にリサイズして、BBBに掲載することをお勧めする。画像の加工にはフォトショップなどのソフトを使うのがベストだが、リサイズだけならフリーソフトでも十分。ひとつだけご紹介すると、「縮小専用。」(http://www.a-groove.com/software/)というフリーソフトがあるので、興味のある方は試していただきたい。