ショッピングカートの活用で一歩進んだホームページ運営

今やインターネットショッピングでは欠かせないショッピングカート。「買い物かごに入れる」「カートに入れる」といったボタンをクリックし、配送先等を入力すれば注文完了という、一連の流れをサポートする機能のことだ。ユーザー側はもちろんのこと、ショップ側も面倒な商品販売・管理作業を省力化できるのでとても便利。今回は、その導入と活用方法を見てみよう。

ショッピングカートの種類

どれも同じように見えるショッピングカートだが、導入方法には様々な種類がある。本格的なものでは、ネットショップ機能を強化したレンタルサーバーのサービス。有料になるがショップを丸々構築できるメリットがある。利用料は月額いくらというタイプや、月間の売上額に対して数パーセントといったタイプがある。インターネットに接続されているパソコンであればどこでも管理画面にアクセスできるので、ショップと自宅の両方でバックヤード管理することが可能だ。
ショップの構築という点では、ネットショップ作成ソフトも販売されている。自分のパソコン内でショップを作成し、データをサーバーにアップロード。バックヤード管理機能も備え、オリジナリティ溢れるショップ作成が可能だ。こちらはインストールしたパソコンでのみの管理となるので、利用者、利用場所を制限される。
手軽に導入できるのは、無料のショッピングカートサービス。無料とはいえ、有料のものを変わらない充実した機能を備えているものがある。また、ホームページ作成の知識があれば、フリーのプログラム(CGI等)を使い、既存のホームページ内に商品購入ページを設けてもいいだろう。すでにオリジナルパーツ等の紹介ページがある場合は、そこに「買い物かご」ボタンを挿入するだけで済む場合もある。
どれを選択するのがベストかは、現在のホームページ運営情況により変わってくるので、色々な角度から吟味するといいだろう。

ショッピングカートの導入

ショッピングカートにも様々な種類があることを確認したところで、実際の導入方法を見てみよう。有料のサービスやネットショップ構築ソフトは別として、ここではフリーのプログラム(CGI等)や、一番手軽で簡単に利用できる、無料のショッピングカートサービスを例にとってみる。
まずCGIだが、こちらは、すでにホームページ上に商品紹介ページを設けている場合に有効。ソース(コード)を貼り付けるだけで、大幅な手直しをせずとも商品ページにショッピングカート機能を備えることができる。ただし、CGIを使うにはHTMLやCGI等プログラムの知識が必要で、ソフト任せでホームページを作成した方には少々難しいかもしれない。また、使用しているレンタルサーバーやプロバイダーが提供するホームページスパースによってはCGIの利用や設置制限もあるので、確認が必要となる。
次に無料のショッピングカートサービスはどうかというと、FC2ショッピングカート( http://cart.fc2.com/)なら、ユーザー登録をするだけで本格的なネットショップをスタートさせることが可能。商品登録、送料、決済方法、発送方法の設定も簡単で、自動返信メール機能も備え、面倒な商品販売作業をだいぶ省力化できる。ネットショップ初心者であれば、まずこういった無料のサービスで運営に慣れてからステップアップしてもいいだろう。こういったサービスを利用する場合、URL(ドメイン)は、自店のものとは全く別になってしまうので注意が必要となる。

ショッピングカートの活用

ショッピングカートを使う最大の目的は、ショップで取り扱っているバイク、パーツや用品等を販売すること。車両となると販売価格が高く、中古車は個体差があるので、「買い物かご」に入れて購入まで結びつくことは難しいが、中古バイクサイトへの登録と併用することで、在庫車両のPRには十分効果がある。また、売約済みとなった場合の表示の切り換えや、登録データの削除も簡単なので、検索エンジン対策として導入しない手はない。
また、商品を販売するだけでなく、無形のサービスを販売することにも使えるだろう。例えば、「こちらで事前にお申込の方は割引。限定1名様」としてオーバーホールやペイントサービスなどを登録。自店が得意としている作業やサービスのPRにもなり得る。
また、工夫次第では走行会などのイベント参加受付にも使えるだろう。期間限定で2週間前までの申し込みは20%オフ、1週間前までは10%オフなどとすれば、一定の集客効果はあるだろう。電話やFAX、メールや郵送などで申し込み、現金で参加料の支払いが一般的だろうが、クレジットカード払いでの申し込みを可能にしたり、代引で参加受理書を発送するなど、集金手段を増やせるのもメリットだ。
工夫次第では様々な用途に使えるショッピングカート。自店のホームページの充実化に取り入れてみてはいかがだろうか。

キャプション
パーツ検索画面。この画面からはショップの詳細情報へ移動できる他、お問い合わせメールを送信できるのはすでにご存知だろう。商品説明内に自店のホームページへのURLを表示するなど、上手にショッピングページに誘導することで、購入確率を高めることができる。自店のホームページと双方に掲載することで、少しでも目に止まる機会を多くするという狙いもあり、検索エンジン対策としても多少有効だろう。

ショッピングカートの例
ショッピングカート機能の表示例。普段、何気なく見ている「カートに入れる」「買い物かごに入れる」といったボタンが表示されたページは、カート機能が導入されている証。知識があればフリーのCGIやPHPといったプログラムを利用することで、同じドメイン内にショッピングページを設けることが可能となる。ただし、レンタルサーバーによってはCGI等の利用が制限されていることもあるので、事前に確認が必要だ。

FC2ショッピングカート
無料で利用できるショッピングカートサービスとしてFC2ショッピングカートをご紹介。無料だがネットショップ開設に必要な機能を十分備え、携帯サイトにも対応。クレジットカード決済にも対応しており、初心者から本格的にネットショップを運営したいという人まで使える優れものだ。こうしたオンラインのサービスは、ネット環境さえ整っていれば、ショップでも自宅でも作業ができるところがメリット。試しに使ってみるといいだろう。

CGIを利用する場合の注意点

  • 契約しているプロバイダーやレンタルサーバーで独自CGIの利用が可能かどうか確認
  • ソフト任せでホームページを作成している方は、HTMLやCGIなどプログラムの勉強が少し必要
  • 本格的な導入の前に、テスト運用でしっかりとプログラムが動くかどうか確認

上にCGIを利用する場合の注意点をまとめてみた。ショッピングカートのCGIを見つけるには、CGI専門の検索サイトが便利。「CGI-Search」や「CGIZOO」といったサイトを見てみよう。