ダウンロードやインストール不要 オンラインで写真加工

写真・画像の加工には専用のソフトが必要だが、定番のフォトショップはもちろんのこと、フリーソフトでも高度な機能を備えるものがある。さらに、画像の用途を限定して加工するのであれば、オンラインの画像編集ソフト(編集サービス)でも十分である。今回はそのひとつの「Picnik」に注目してみる。

デジカメで「撮ったまま」の画像はサイズや容量が大き過ぎ

現在は、コンパクトデジカメでも1000万画素は「普通」で、ハイスペックモデルでは1200万とか1500万画素クラスになっている。「1200万画素」と言ってもピンとこないかもしれないので、分りやすいサイズに変換してみると、パソコンのモニターなどで使われる「ピクセル」で言うと4000×3000ピクセル、紙のサイズで言うとB4サイズ相当の大きさにもなる。A3の印刷でも十分耐えられるサイズで、かなり大きいということが分かるだろう。実際、ここまで大きなサイズの画像は必要なく、ホームページやブログだけに使うのであれば1024×768ピクセルやワンサイズ上の1240×1024ピクセルもあれば十分。さらに、サイトによっては640×480ピクセルでもちょうど良いサイズの場合もある。こういった理由から、撮ったままの写真・画像は必要以上にサイズや容量が大きいということになり、使用目的に合わせた画像加工が必須となってくるのだ。

フリーソフトも便利だがオンラインソフトはもっと手軽

ただ、画像加工というと、やったことがない人にとっては、とても敷居が高く感じるかもしれないが、サイズの変更や文字を入れるなど、「ホームページ用」と用途を限定した加工であればそれほど難しくはない。作業は画像加工ソフトを使っていくわけだが、その代表的なものと言えば「フォトショップ」だ。シンプルな「エレメンツ」でも使いきれない程の機能を備えているため、ホームページ用の加工では少々持て余す。わざわざソフトを購入しなくても、フリーの画像加工ソフトでも十分だ。さらに今では、インターネット環境が整っていればオンラインで画像加工ができるサイトがある。今回はその一例として「Picnik(http://www.picnik.com/)を取り上げ、実際に画像加工を進めてみる。また、別枠にフリーソフトやオンラインの画像加工ソフトをまとめてみたので、自分でいくつか試してみて、好みのものを見つけてみるといいだろう。

「Picnik」での画像の加工・保存はとても簡単

早速、「Picnik」トップページの「Picnikを始めよう」をクリックすると、移動後の画面で写真のアップロードができる。少々表記がおかしいところはあるが、ベースは英語サイトなので割り切って作業しよう。写真をアップロードすると編集画面に移行する。画面上部にメニューがあり、ここでは「トリミング」や「リサイズ」、「シャープにする」など、色の補正を含めた基本的な作業ができる。「クリエーション」のタブをクリックすると、ここでは特殊効果や文字の入力、フレームを入れることが可能だ。残念なのは、文字の入力が日本語に対応していないこと。それを除けば、写真を際立たせる加工は十分できる。目的の作業が終了したら「保存と共有」タブに移行し、写真を保存する。最もよく使われるJPG形式をはじめとした複数の形式に対応し、また、JPG形式の場合は圧縮率の変更も可能だ。程良いシンプルさで、それが操作を惑わさないため、とても使い勝手が良い。

動作にストレスもなく、オンラインソフトの実力は申し分なし

「Picnik」は動作にストレスもなく、オンラインソフトだからといって侮れない存在だ。操作説明も親切で、初めての使用でも簡単に作業を進めることができる。余分な部分のトリミング、使用目的に合わせたリサイズ、さらに、ショップのイメージカラーでフレームを加えれば、他ショップとの差別化も図ることができ、似たようなバイク写真が並んだ中で目立たせることも可能だ。
日本語対応になっていないものが多いが、この他にもオンラインの画像加工ソフト・サービスはいくつかあるので、英語表記に抵抗感のない方は「Picnik」以外のものも是非試してほしい。オンラインソフトの利点は、ソフトのダウンロード、インストールといった前準備が不要で、インターネットさえできればどのパソコンでも作業ができること。ネットオークション、ブログ用の画像を用意するのであれば、オンラインソフトで十分事足りる。

【オンラインの画像加工ソフト】

  • Picnik
    http://www.picnik.com/
    本文で取り上げたサイト。日本語表記も対応しているため、オンラインの中では一番使いやすいだろう
  • PHOTOSHOP.COM
    https://www.photoshop.com/
    定番ソフト「フォトショップ」のオンラインサービス。メールアドレスとパスワードの登録で利用可能。英語表記のみで日本語には対応していない。

【フリーの画像加工ソフト】

  • PictBear(ピクトベアー)
    ブラウザの「スレイプニル」でおなじみのフェンリル(http://www.fenrir.co.jp/)でダウンロード可能
  • JTrim(ジェイトリム)
    本家のWoodyBells(http://www.woodybells.com/)または窓の杜(http://www.forest.impress.co.jp/)でダウンロード可能
  • GIMP(ギンプ)
    本家(http://www.gimp.org/)またはアルテック(http://www.altech-ads.com/)でダウンロード可能
  • 3本ともに定番のフリーソフトで、有料ソフトにも劣らない高機能を誇る。