個人事業主も法人もe-TAX(イータックス)を活用しインターネットで申告・納税

とうとう今年も確定申告の時期がやってきた。自分で帳簿管理から申告手続きまでやっている方はもちろんのこと、税理士に全てを任せている方でも、個人事業主にとっては本業以外にバタバタとしてしまう季節だ。法人の方の確定申告はそれぞれの決算後となるが、源泉所得税の納付が毎月あるなど、とにかく「税」にまつわることは何かと面倒なもの。そこで今回は、少しでも申告・納税の手間を軽減できるe-TAX(イータックス)と、国税庁のホームページのコンテンツを紹介。パソコンとインターネットを利用したことがある方なら簡単に導入できるものなので、便利なものを上手く利用し、時間と手間を省いてみてはいかがだろうか。

インターネットを利用すれば、確定申告が意外に簡単にできるのはご存知だろうか? 国税に関する申告、納税などの各種手続きがオンラインできる国税電子申告・納税システム「e-TAX(イータックス)」が、2004年6月から全国で導入されたからだ。
e-TAXは、個人・法人を問わず、様々な申告・納税の手続きがネット上でできるシステム。IT化に対応した業務改革のひとつとして、全ての税務手続きを電子化しようと、政府がサービスを始めたのだ。消費税の納付や申告、源泉所得税の毎月納付、法人税の申告など利用機会の多い手続きなどは特に利便性が高く、法人を中心に少しずつ普及している。
主な手続きの流れは別表の通り。最初は事前準備の手間や、各種手数料、カードリーダーの購入費用もかかるが、毎年必ず申告するものなので、利用するメリットは大きい。税務署や金融機関に行く必要がなくなる、計算ミスなどがなくなる、ネットバンキングを活用できるなど、パソコンを使って時間を有効活用したい人にピッタリだ。
e-TAXでは、国税関係の納税・申告書の書類全てが作成できるが、申告に不慣れな人が確定申告書を作成する場合は、国税庁のサイトにある「確定申告書作成コーナー」がお手軽。ここで作成し印刷すれば、正規の申告書として通用するので、e-TAXを利用しない人でも、作成だけはここで済ませるのがベストだ。
ここで作成するメリットは、面倒な計算が不要になること。初心者でも、指示通りにチェック、データを入力していくだけで、自動的に計算され、必要な欄が埋まっていく。数字を間違えて入力しても、エラー表示によって間違いを指摘してくれるので安心だ。
また、トップ画面では作成における基本事項が解説され、例えば入力や添付に必要なのはどの書類か、ということも調べられる。作成しながら確定申告の基礎知識も得ることができるというわけだ。
一通り入力を済ませると、最終的にPDF形式の確定申告書となり、そのまま税務署に提出できる。申告書作成の煩雑な作業が省力化されているので、一度試してみる価値は十分ある。
ここでは申告書の作成までだが、入力したデータを保存し、e-TAXソフトで送信することも可能。また、試しに作成してみて、確定申告の要領をつかんだところで、e-TAXの手続きをしてもよいだろう。
e-TAXなら、添付書類の別送を除けば、自宅やショップにいながら、全ての作業がパソコンですんでしまう。現在使用している会計ソフトがe-TAX対応なら、さらに簡単に申告、納税ができる。今年は是非とも活用してみよう。

開始届出書の提出
本人確認書類を添えて電子申告・納税等開始届出書を税務署に提出。届出書の書式は国税庁HPからプリントアウトできる。

電子証明書の取得
法人等の登記を管轄する登記所(個人の場合は市区町村)で電子証明書を取得。ICカード式の場合はカードリーダーが必要になる。

利用者識別番号等の受領
税務署から利用者識別番号、暗証番号等が記載された通知書とe-TAXソフト(CD-ROM)等が送付されてくる。

e-TAXソフトのインストール
CD-ROMをパソコンに挿入し、最初にルート(電子)証明書、その後e-TAXソフトをインストールする。

初期登録作業
利用者識別番号、暗証番号を入力して受付システムにログイン。そこで必ず暗証番号の変更手続き、電子証明書の登録などを行う。

書類データ作成
申告、納税のための書類データを作成する。確定申告だけの場合、国税庁HPの「確定申告書作成コーナー」で作成したほうが便利。

データ送信
作成データに電子著名及び電子証明書を添付し、送信すればOK。データ形式、ファイルサイズ等を表示画面で確認し、問題がなければ送信される。

受信通知・完了
送信後、受信通知が送られてくるので必ず確認。エラーが表示された場合、訂正して再送信するか、書面で提出する必要がある。

添付書類の別送
e-TAXソフトで作成できない類の書類は別途、税務署宛に送付。e-TAXソフトで添付書類送付書を作成・印刷し同封する。

e-TAXの利用可能時間
通常は9:00~21:00(月~金・祝日除く)。確定申告期の2月16日からの1ヶ月間は日曜日も対応し、9:00~23:00(月~金)、9:00~21:00(日)となる。

(写真01)
国税電子申告・納税システム(e-Tax)ホームページ
http://www.e-tax.nta.go.jp/
e-Taxに関することはこちらのホームページで確認するとよい。導入から申告・納税までの流れが詳しく紹介されている。デモ版のダウンロードもできる

(写真02)
確定申告書等作成コーナー
https://www.keisan.nta.go.jp/h16/ta_top.htm
所得税の確定申告書、青色申告決算書・収支内訳書の作成が可能。e-Taxを導入していなくても、面倒な計算を自動で行い、帳票類を作成してくるので便利

(写真03)
確定申告書様式コーナー
http://www.nta.go.jp/category/kakutei/youshiki/01.htm
確定申告書、青色申告決算書、収支内訳書等、帳票類のダウンロード・印刷が可能。ただし、カラー印刷ができるプリンターが必要となるので注意

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