ウイルス対策はソフト+オンラインスキャンの複数チェックがオススメ!

先日、新型が登場し感染が広まったことで話題となったインフルエンザウイルス。これがパソコンの世界となると、新型のウイルスは常に発生しており、慌ててマスクを買い揃えるといった「後付け防御」ではなく、常に対策を施していないと大変なことになってしまう。今回はソフトの導入に加え、オンラインのスキャンサービスを見てみる。

ウイルス対策ソフトの導入は今や「当たり前」!

セキュリティソフトがインストールされていないパソコンで、モデム直結やファイアーウォールオフなどインターネットからの侵入をオープンにしている状態だと、ものの数分、数秒でウイルスに感染するというのはご存知だろうか。インフルエンザが大流行しているところにわざわざ飛び込んでいくようなもので、ネット接続するならウイルス対策ソフトのインストールは「当たり前」なのだ。なので、メーカー製パソコンであればシマンテック、マカフィー、トレンドマイクロなどのソフトが標準で入っている。これらの有名どころに加え、ふたつのウイルス検索エンジンを搭載した唯一のソフト「G DATA」をはじめとして、市販ソフトは種類も豊富になり、また検出率の向上やウイルス定義ファイル更新の短縮化など、年々性能が向上している。ただ、必ずこれらのソフトじゃないとダメかというとそうではなく、実はフリーソフトも侮れない存在なのだ。

無料のウイルス対策ソフトも十分な性能を誇る

有料ソフトの方が高性能で安心といった感じがするかもしれないが、最近のフリーソフトでも十分な機能を備え、高い検出率を誇るものが登場している。例えば、「アバスト!ホームエディション」や「AVGアンチウイルスフリーエディション」、スパイウェアをチェックしてくれる「スパイボットサーチアンドデストロイ」、無料のオフィスソフトでもお馴染みのキングソフト「インターネットセキュリティ」などだ。定義ファイルの更新期間が少々長いことや、未知のウイルスに対応しないなどはあるものの、常駐機能がほとんどないので、パソコンの動作が重くなりにくい。メインパソコンは有料ソフト、使用目的を限定したサブパソコンなどは無料ソフトと使い分けてもいいだろう。

未だにウイルス対策ソフトをインストールせずにパソコンを使用している方は、これらのフリーソフトで構わないので、今すぐにでもインストールすべきだ。

オンラインスキャンの併用で「漏れ」を防ぐ

有料ソフト、フリーソフトでも十分な性能を誇るが、それでも100%完璧にウイルスを検出できるかと言えばそうではない。複数のウイルス対策ソフトでフィルターをかければ検出率は高まるだろうが、同時に複数のソフトをインストールすることはほぼ不可能なため、検出率の高いソフトに乗り換えるか、または、オンラインのチェックサービスを利用して対応するといいだろう。オンラインサービスは代表的なシマンテックやトレンドマイクロをはじめとして、カペルスキーをベースとした@nifty(ニフティ)やマイクロソフトなど、いくつか存在する。ウイルス対策ソフトがインストールされていないパソコンの事前チェックに使用してもいいし、今回のように複数のフィルターを通す目的で使ってもよい。インターネット環境が整っていればどこでも使うことができるので、利用する価値は十分ある。次に、実際にオンラインスキャンを試してみる。

オンラインスキャンを実践してみた

オンラインスキャンでどういった結果になるのだろうか。シマンテックのノートン・インターネット・セキュリティーをインストールしているパソコンで、まずはトレンドマイクロのオンラインスキャンを実施。ハードディスクの全容量80GB、使用容量約30GBで、スキャンに1時間超かかった。結果は、ウイルスやスパイウェアは見つからなかったが、セキュリティホールが6件あるという診断結果が出たため、早速、マイクロソフトのアップデートで更新プログラムをインストールした。

次に「@niftyウイルスチェックサービス」を実行。検出精度の高いカペルスキーをベースとしているため、何か検出されるかと思ったが、無事何も検出されずに終了した。この他、「エフセキュア」や「マイクロソフト」のサービスも試してみたいところだ。こうして、ソフトがインストール済みでも、オンラインスキャンは可能なため、気になる方は是非併用することをおすすめする。

(写真1)
5月までの19か月連続検出率1位を誇る「G DATA」。2つのウイルス定義ファイルを併用することで、限りなく100%に近い検出率を実現している。新たに導入するなら候補に入れておきたい1本だ。

(写真2)
ウイルスバスターでお馴染み、トレンドマイクロ(http://www.trendflexsecurity.jp/)のオンラインスキャンを実行した結果、ウイルスやスパイウェアは0件だった。しかしセキュリティホールが発見されたので、すぐにアップデートした。

(写真3)
続いて、ウイルス検索エンジンの精度に定評がある「カペルスキー」をベースとした「@niftyオンラインチェックサービス」(http://www.nifty.com/security/vcheck/)を実行。幸いなことに、ここでもウイルスは検出されずに済んだ。

(写真4)
エフセキュア(http://www.f-secure.co.jp/)のオンラインスキャナ。チェック途中の画面で、スパイウェアが1件ヒットした。どのオンラインチェックでもそうだが、定義ファイルのダウンロードとスキャンには相応の時間がかかるため、長時間パソコンを離れるときや、寝る前に実行しておくといいだろう。

(写真5)
スパイウェアをチェックできるスパイボット。ウイルス対策ソフトではスルーしてしまうスパイウェアも検出可能なフリーソフトだ。常駐型ではないので、すでにインストールしてあるセキュリティソフトと併用できる。ただし、動作が不安定になったら削除しよう。