どこでもネットができるモバイル通信 使い方次第で通信料節約も!?

店舗や自宅でのインターネット環境というと、固定の電話回線&ADSL、または今では光回線の普及が進んでいるが、固定回線を引かなくても大丈夫。モバイルデータ通信があるからだ。速度は高速になり、モバイルルータータイプの端末なら無線LAN(Wi-Fi)で複数のPCが接続でき、また、通信費を節約できる可能性もある。そんなモバイルデータ通信の一部を見てみる。

ライトユーザーならADSLで十分

インターネットが普及し始めた頃の接続方法はというと、固定回線を使ってプロバイダー指定の電話番号にかけるダイヤルアップ方式だったが、高速・常時接続のADSLが普及し、今ではさらに高速の光回線へ移行しつつある。「光にしませんか?」といった電話セールスも多いはずだ。

基本的にはADSL回線の50Mクラスでも十分と考えているが、諸事情により光回線に変更することになり、変更前後を比べると、インターネットの快適さだけを見ればADSLでも光回線でも体感上大きな違いは感じられないといったところが正直な感想。パソコンが低スペックだったり、インターネットの利用頻度がそれほど多くなかったり、毎日利用するが、回線速度を重視するようなネットサービスは利用していない、大容量ファイルのアップ&ダウンロードをしない場合、わざわざ光回線にする必要性はなく、ADSL回線で十分。不便は感じないはずだ。

ADSLで十分ならモバイルデータ通信も選択肢に

ここで、ADSL回線で十分な方には、もう1つ選択肢がある。それが近年のモバイルデータ通信だ。以前のモバイルデータ通信は通信速度がかなり遅く、メールの送受信だけならまだしも、ネット閲覧には非常に厳しいものがあったが、イーモバイルやWiMAX(以下、ワイマックス)の登場で様相は一変。イーモバイルは21M、ワイマックスは40Mの下り最大速度となっているため、ADSLと遜色ないインターネット環境を実現できる。また、ドコモのFOMAハイスピードは最大14M、主要都市部のみだがXi(クロッシィ)は37.5Mとなっており、auやソフトバンクもモバイルデータ通信サービスを提供している。

速度面のみならず、端末も進化しており、モバイルルータータイプやスマートフォンに内蔵したタイプもある。回線工事不要でLANケーブルの取り回しや煩わしさから開放されるのもモバイルデータ通信のメリットのひとつだ。

モバイルデータ通信で通信費の節約も可能

自宅と店舗の両方でインターネットを使えないと不便だが、ちょっと使えればいいし、インターネットに関わる通信費を節約したい。そういった場合にもモバイルデータ通信が有効だ。2つの場所でADSL回線を契約した場合、速度が8M程度と遅く、料金が安いものでも3000~4000円なので7000~8000円はかかってしまう。しかし、ワイマックスなら3880円で速度は40M。2つの場所のパソコンに無線LANの子機を用意しておき、ワイマックスの端末を持ち運べば、両方の場所でインターネットが可能になる。さらに、端末があれば外出先でもネット接続できることを考えると、通信費節約以上にメリットは大きい。モバイルデータ通信だけに、「持ち運んで、いつでも、どこでも」といった使い方が本来の目的だが、このように固定回線の代替としても十分有効と言える。サービス選択のポイントはエリア、速度、料金となるだろう。

エリアが広いイーモバイル、高速のワイマックス

いざモバイルデータ通信を選択する場合、何はともあれ対象エリアかどうかが重要になってくる。イーモバイルよりもワイマックスのエリアは狭いため、選択できるユーザーは限られてくる。両方を選択できる場合は速度、料金、端末の価格で比較していくわけだが、速度、料金の面ではワイマックスに軍配が挙がる。ただ、端末の価格では、パソコンやゲーム機との抱き合わせで「1円」販売が多いイーモバイルの方が選びやすい。端末の機種によって最大速度が異なるので、購入する際には注意しよう。また、スマートフォンとモバイルルーターを組み合わせたテザリング対応タイプは、イーモバイルの場合、速度が7.2Mと落ちるが、電話としての機能も有するため、利便性は高い。auのテザリング対応モデルはワイマックスが使えるため、エリア内の方はこちらに機種変更するのもひとつの方法だ。こういったモバイル端末でパソコンのネット環境が維持できるのは停電時にも有効。災害対策として一考してもよいだろう。

イーモバイルGP01
イーモバイルのPocket WiFi(ポケットワイファイ)GP01。従来の7.2Mではなく21Mの速度を実現。大きさは携帯電話程なので持ち運びも苦にならない。最大5台まで接続可能なモバイルルーターだ。

HTC EVO WiMAX ISW11HT
auのスマートフォン「HTC EVO WiMAX ISW11HT」は40
Mのワイマックスに対応したモデル。モバイルルーターを購入してもよいが、こういったスマートフォンを選択してもよいだろう。イーモバイルでも同様のモデルがラインアップする。


月額の料金は、イーモバイルの7.2M バリューデータプランが最安値だが、2段階定額制は少しのネット閲覧で最大の料金になりかねない。最初から定額制のものにしたほうが賢明だ。となると、ワイマックスの3880円が最安値になるが、エリアが狭いのが難点。


モバイルルーターは携帯電話等の基地局から電波を受信し、パソコン等にWi―Fi(無線LAN)としてデータを飛ばす、といったイメージでとらえればよいだろう。

サブ用、緊急時用にひとつ用意しておきたい! ウインドウズ以外の無料OS!

OSと言うとウインドウズ一色で、マックOS以下は極小数といったところが現状。しかし、ネット閲覧のみだったらウインドウズ以外の無料OSでも十分だし、緊急時に使えるというメリットもあるので、ひとつ用意しておきたいところ。今回は「ウブンツ」について少し触れるが、興味のある方はこれ以外のリナックス系OSも試してみるといいだろう。

ウインドウズXPをいつまで使う?

2009年10月にウインドウズ7が登場し約1年半が経過したが、いまだに多くのシェアを占めるウインドウズXP。パソコンが壊れてしまえばウインドウズ7搭載パソコンに買い替えようと思うかもしれないが、なかなか壊れない、壊れても使い慣れたXPでとりあえず修復といったケースが多いのだろう。ただ、セキュリティーの観点からはいつまでもXPを使い続けるわけにもいかず、リミットはマイクロソフトのサポートが終了する2014年までのあと3年間と考えておいた方が良い。それまでにはウインドウズ7をインストールする、または、スペックが足りない場合は新しいパソコンに乗り換えるべきだ。ここで、それまでの古いパソコンはどうしたら良いだろうか? 壊れていなければ、用途を限定することを条件にXPまま使い続けるか、または、ウインドウズとは異なるOSを入れてみる方法もある。そのひとつにLinux(以下、リナックス)をベースとした無料のOSがある。

CDやUSBで起動できるウインドウズ以外のOS

リナックスをベースとしたOSにはいくつかの種類があり、一般的なデスクトップ用をはじめ、サーバー用や携帯端末用など様々。身近なところでは「Android携帯」でお馴染みの「Android」がリナックスをベースとした携帯端末用のOSである。サーバーまたはパソコン用としては、KNOPPIX(クノーピクス)、Puppy Linux(パピーリナックス)、Ubuntu(ウブンツ)等があり、これらは無料で入手でき、ハードディスクにインストールする使い方はもちろんのこと、インストールせずにCDやUSBから起動できるのが特徴だ。この中でもウブンツの人気は高く、ウインドウズと似た操作で、対応ソフトも豊富。サブ用としてではなくメイン用としても良いくらいだ。ただ、仕事用としてはやはりウインドウズに勝るものはないため、あくまでも個人的やネットのみなどと使用目的を限定する使い方になるだろう。

Ubuntu(ウブンツ)を使ってみる

 では、実際にウブンツを使ってみよう。まず、ホームページ「Ubuntu Japanese Team」(http://www.ubuntulinux.jp/)からCDイメージをダウンロードし、それをCD-Rに書き込んでおく。ISOイメージファイルの書き込みはフリーのライティングソフト(CDバーナーXPなど)でできる。事前準備はたったこれだけ。ウブンツを起動するには、書き込んだCD-Rをパソコンにセットし電源を入れる。するとCDの読み込みがスタートするので、「Ubuntuを試す」でCDから起動することができる。ウブンツの操作はウインドウズに近く、大きな違和感なく使うことができるはず。ブラウザ(ファイヤーフォックス)、ワード、エクセル、パワーポイントに相当するオフィスソフト等の基本的なソフトは用意されており、必要なものは「ソフトウェアセンター」から検索してダウンロードすることができる。

大切なデータを救い出すことも可能!?

 ここで取り上げたウブンツは、CDやUSBから起動できるため、ウインドウズが正常に起動しなくなったパソコンからでもデータを救い出すことができる。言い換えると、ウインドウズが正常に起動しなくなったパソコンをウブンツで起動すると、ハードディスクの中を見ることができるようになるため、そこから必要なデータをコピーできるといった感じだ。ただ、物理的に壊れてしまったハードディスクはこの方法でも無理であるため、データ復旧サービス等に以来するしかない。東芝のテレビやHDDレコーダーに外付けHDDを接続して録画している方なら、これをさらに大容量の外付けHDDに引越し(コピー)したい場合にもウブンツが使える。一度、東芝のテレビで認識させたHDDは、ウインドウズパソコンに接続してもHDDとして認識されない。だが、ウブンツで起動して接続すればHDDの中を見ることができ、もちろん大容量のHDDへのコピーも可能だ。


ウブンツ(Ubuntu)は上記のサイト(http://www.ubuntulinux.jp/)からCDイメージを無料でダウンロードできる。ダウンロードしたISOイメージファイルをCD-Rに書き込こんで使用する。


ウブンツのCD-Rを入れてパソコンの電源を入れると読み込みがスタートし、この「ようこそ」の画面が表示される。左の「Ubuntuを試す」でCD起動となる。CDが読み込まれなかった場合は、電源投入後にF12キーを押し、ブートするドライブを選択しよう。


ウブンツを起動したデスクトップ画面。左側のアイコンの中にブラウザ(ファイヤーフォックス)やオフィスソフトが並ぶ。アイコン中段の「ソフトウェアセンター」からソフトを検索・追加できる。画面にはソフトウェアセンターのウインドウを表示している。


通常、レグザで認識させたHDDをウインドウズPCに接続すると正常に認識されないが、ウブンツで接続すると、このようにきちんとHDDの中身を見ることができる。録画数が増え、大容量のHDDに引っ越したい場合に有効だ。

突然の停電対策にはノートPC併用やUPSの導入 さらに省電力設定で節電を心がけよう!

大震災による停電や電力不足による計画停電、今夏の企業の電力使用制限など「電気」に関する話題は尽きない。業務に不可欠なパソコンも電気がなければ「ただの箱」だし、使用中に停電になるとダメージを受けるケースもある。そこで今回は、パソコンの停電対策と節電について見てみたい。

ちょっと異なる「スタンバイ」と「休止状態」

パソコンでの節電対策というと、まずは「スタンバイ」と「休止状態」の活用だろう。どちらも一時的に電源が切れているように見えるが、少々状態が異なる。「スタンバイ」はCPUやハードディスクの電源をオフにするが、メモリの電源はオンのままにしておき、作業中の状態を保存しておくモードを言う。ワードでお知らせを作成中に接客しなければならなくなった場合、「スタンバイ」にしておけば入力途中から作業を再開できる。通電状態のメモリから電源オフになる前の状態を復旧させるため、短時間で起動できるのが特徴だ。対して「休止状態」とはメモリの内容をハードディスクに保存してから、すべての電源をオフにするモードで、作業途中の内容が保存されるのは「スタンバイ」と同様だ。「スタンバイ」と「休止状態」はメモリに通電されているか、それとも全てが電源オフになるかの違いで、再開時に少々時間はかかるが節電効果が高いのは「休止状態」となる。

「スタンバイ」と「休止状態」の設定

一定時間でこれらのモードに入るようにしておけば効果的に節電できる。「電源のプロパティ」で何分後にスタンバイ・休止にするか、電源ボタンを押した時にどのモードに入るか、休止状態を使うかどうかを設定できる。ウインドウズ7の場合は「スタンバイ」が「スリープ」となっており、「コントロールパネル」→「ハードウェアとサウンド」→「電源オプション」で詳細の設定が可能だ。この時、モニター(ディスプレイ)の電源を切る時間も設定しておくとよい。どちらかと言えばパソコン作業が多い場合、前述の設定時間を短くし過ぎてしまうと、頻繁に電源オフ&復旧を繰り返すことになってしまい煩わしい。「電源設定」にいくつかの選択肢があるので、この中から電源オフになるまでの時間が短いものを選び、その時間設定を少し短く変更する程度にしておけばよいだろう。パソコン作業が少ない場合は、短時間で休止状態に入るようにしておいてもよい。

不測の停電に備えたパソコン管理

4月8日現在で、東京電力の計画停電は「原則不実施」となったが、また、いつ停電になるか分からない。これは関東圏のみならず全国に言えることで、不測の停電に備えたパソコンの管理が必要になってくる。前述の「休止状態」を数分で入るように設定しておけば、こまめに電源オフになるため、突然の停電でも安心だ。ノートパソコンの場合はバッテリーを内蔵しているため、停電に対して神経質になる必要はない。もし、デスクトップパソコンしか所有していない場合は、サブパソコンとしてノートPCを一台用意しておこう。いっそのこと、メインをノートPC、サブをデスクトップPCと環境を変更してもいいかもしれない。ただ、ノートPCの場合はバッテリーの寿命が短くなっている場合もあるため、バッテリーリフレッシュサービスを利用して復活させておくか、社外の互換バッテリーを予備に用意しておくと良いだろう。

UPSを使えば突然の停電でも慌てずに対処可能

停電時の電源確保にはUPS(無停電電源装置)を活用する方法もある。UPSとは一種の外部電源で、電源タップのような小型タイプから、デスクトップパソコンと同じくらいの大型のものまで様々ある。突然停電になったとしても、内蔵されているバッテリーから電気を供給してくれるので、作業中にパチッと電源が落ちることを防ぎ、パソコンに与えるダメージを低減できる。最低限パソコン本体とモニターの電源を確保すればよいが、購入する場合はあまりにも小型なものは避け、出力容量が大き目のものを選ぼう。UPSはパソコンのみならず他の電化製品でももちろん使用可能なので、停電になると不通になってしまう光電話を導入している場合は、光電話用のモデム(ルーター)に小型のUPSをつなげておけば、しばらくの間は電話を使うことができる。携帯電話の充電にも活躍するので、今後、UPSは必須の周辺機器になるかもしれない。

電源オプションのプロパティ
ウインドウズXPの電源オプションのプロパティ画面。電源設定タブで何分後にスタンバイに入るか等を設定できる。休止状態タブで休止状態を使うかどうかを変更できる。

ウインドウズ7の電源オプション
ウインドウズ7の電源オプション画面。「電源プラン」は「省電力」にしておき、さらに、その標準設定から少し時間を短くすればベストだ。

ツクモのバッテリーリフレッシュサービス
ツクモのバッテリーリフレッシュサービス(http://www.tsukumo.co.jp/refresh/)。純正の新品を買うよりもお得。この他、社外の互換バッテリーや、大容量の外付けバッテリーを用意しておく方法もある。


小型のUPSであるAPCのBE-325JP。実売価格4~5000円程度で手軽に導入できる。パソコンよりも消費電力が少ないモデム等に最適だろう。


オムロンのBY50S。ある程度出力容量があり、付属のソフトでパソコンから管理できる。実売価格2万円弱だが、大切なメインパソコンを守ると思えば安い買い物ではないだろうか。

マイドキュメントに保存するのと同じ感覚! とても便利な同期型オンラインストレージ

今はパソコンの中ではなくネット上にソフトウェアやデータそのものを置く動きがあり、「クラウド」と呼ばれるクラウドコンピューティングがまさにそれ。自分のパソコンにエクセルがインストールされていなくても、ネット上のサーバーにインストールされているエクセルで表計算ができる、と考えればよいだろう。同様に、ネット上のデータ保存場所をオンラインストレージと呼び、同期型のタイプがとても便利に使える。今回はこれに注目してみる。

仕事場と自宅でのファイルの共有はどうする?

ショップでやっていた作業の続きを自宅でもやりたい、自宅のパソコンで取り込んだ写真をショップのパソコンにも入れておきたいなど、離れたパソコン間でデータをやりとりする際にはどのような方法をとっているだろうか? おそらく、ほとんどの人がメールで送受信、または、USBメモリーに保存して移動させているのではないだろうか。もしくは、ヤフーブリーフケースやマイクロソフトのスカイドライブのようなファイル保存サービス(オンラインストレージ)にアップロードし、別のパソコンでダウンロードしているかもしれない。これらの方法でも問題はないが、USBメモリーは紛失する恐れがあり、メールやオンラインストレージでは、どれが最後に保存した最新版なのか分からなくなってしまうことがある。複数のパソコン間でもっと便利に「同じファイル」を管理する方法として、同期型オンラインストレージがある。

「ネット上」だと意識することない同期型

オンラインストレージと言っても種類があり、一般的なものはインターネットエクスプローラーなどのブラウザーを介してアップロード&ダウンロードするタイプ。前述の「スカイドライブ」のように無料で25GBまで利用可能なものや、「ファイルバンク」のように容量無制限で14日間保管してくれるタイプ等がある。その中でも、同期型オンラインストレージは、「同期型」の名の通り最新版のファイルを自動的に「同期」してくれるタイプで、アップロード&ダウンロードの手間がないのが特徴だ。具体的なイメージとして、ウインドウズの標準的なファイル保存場所である「マイドキュメント」がネット上にあると思えばいいだろう。そこに保存されているファイルの閲覧、変更、上書き保存は、そこに接続されているどのパソコンからも自由にでき、操作感はマイドキュメントやUSBメモリーに保存したファイル編集するのと同一で、「ネット上」であることを意識することはない。

同期型の代表ドロップボックスとシュガーシンク

このような同期型オンラインストレージの代表的なものとして「シュガーシンク」や「ドロップボックス」がある。どちらも同期用のプログラムをダウンロード&インストールする必要があるので、それぞれのホームページから実行しよう。もちろん、このサービスを使いたいパソコンすべてにインストールしなければならない。ドロップボックスを例に見てみると、ホームページからプログラムをダウンロード&インストールをすると、マイドキュメントの中に「My Dropbox」というフォルダーが作られる。ここが同期させたいファイルの保存場所となり、パソコン(ショップ)でこの中にワードの文書を保存しておき、パソコン(自宅)で「My Dropbox」からこのワード文書を編集・上書き保存、翌日にパソコン(ショップ)で開いてプリントアウトといったことが可能になる。アップロード&ダウンロードの手間がなく、とてもラクに使える。

同期型なら共有フォルダーがわりにも

ドロップボックス等の同期型オンラインストレージは、いろいろな使い方に応用できる。例えば、ショップ内の複数のパソコンでバイクの在庫情報を共有したい場合、メインパソコンの共有フォルダーを活用したり、LAN接続タイプの外付けハードディスクを別途用意しなくても、それぞれのパソコンにドロップボックスを入れておき、同じアカウントでログインすれば、その中に保存した在庫情報を共有できる。ネット環境があれば外出先からでもアクセスできるし、スマートフォンでも使うことができるので、とても便利に使えるオンラインストレージといえる。また、「My Dropbox」内の「Public」に保存したファイルは一般公開されるので、ユーザーからバイクの状態に対する問い合わせがあり、写真で知らせたい時等に使える。ファイル上で右クリックし「Copy Public Link」を選択すると、対応ファイルのURLがコピーされるので、それをメールで知らせればよい。

ドロップボックス
ドロップボックスのホームページ(http://www.dropbox.com/)。英語表記だが、間違えることなくインストールできる。

シュガーシンク
シュガーシンクのホームページ(http://www.sugarsync.jp/)。ドロップボックスと違い日本語表記なので安心。

ドロップボックスのフォルダー
ドロップボックスをインストールすると、マイドキュメントの中に「My Dropbox」というフォルダーが作られる。この中に同期させたいファイルを保存する。

マイドロップボックス
「My Dropbox」に保存したファイルは自動的に同期される。アイコンの左下が緑のチェックなら同期完了、青は同期中、赤は他で使用中となる。「Public」フォルダー内に保存すれば一般公開も可能。

パブリックフォルダー
「Public」フォルダー内のファイル上で右クリックし、「Dropbox」→「Copy Public Link」を選択すると、このファイルの公開URLがコピーされる。これをメールで知らせれば、ドロップボックスのアカウントを持ってない人でも閲覧できる。

公衆無線LANの活用でパソコンや携帯電話でのインターネット接続も快適に

同じホームページを閲覧する場合でも、インターネットに接続する回線によって、その快適さに大きな差が出る。自宅やショップでは光回線で、外出先ではノートPCに携帯やPHSをつないでとなるとイライラする場面もあるはずだ。また、スマートフォンで携帯電話回線と無線LANを使い比べても、表示速度に差が出るのがよく分かる。そこで今回は、外出先でも高速インターネットを使える公衆無線LANを見てみる。

ひと言で公衆無線LANと言っても種類は様々

公衆無線LANと言っても、その呼び名は様々で、「ホットスポット」「アクセスポイント」「無線LANスポット」などがあり、どれも街中でも無線でインターネット接続ができるサービスを指す。利用形態のほとんどが事前の登録制で、月額の利用料は数百円~となっている。また、1日限り利用できるタイプや、完全に無料のものなどもあり、公衆無線LAN提供業者によって実に様々である。自分がよく使う施設(例えばファーストフード店など)でどの無線LANサービスが使えるのかを確認し、あとは利用料金を比べて選択すれば良いだろう。

ちなみに、「スターバックス」では「フレッツスポット」「Mzone」「ソフトバンクWi-Fiスポット」の3サービスがあり、自身が契約しているプロバイダーにオプション設定があればフレッツスポット、ドコモ契約者ならMzone、ソフトバンク契約者ならソフトバンクで利用料金を比べて契約しておけばよいだろう。

無料の無線LAN「フリースポット」を活用してみる

このように、公衆無線LANには料金形態なども含めて様々なものがある。その中でも、仕事で外出している際や、ツーリング時に活用したいのが、無料の無線LANサービスであるFREESPOT(以下、フリースポット)だ。利用できる場所はホームページで検索できるようになっているので、出かける前にチェックし、フリースポットが設置せれているところを休憩場所にする、といったツーリングのルート設定をしても良いだろう。試しに、千葉県柏市で検索してみると、入浴施設やカフェ、道の駅、教習所に設置されているのが分かる。

接続方法は簡単で、パソコンなどの無線LAN接続先設定画面で「FREESPOT」を選択。暗号化されていないフリースポットなら、そのまま接続される。暗号化されている場所では暗号化キーの入力を求められるので、施設内のスタッフに確認しておこう。

ユーザーサービスでショップも公衆無線LAN化してみる

ユーザーサービスの一環として、無線LANでインターネット接続ができるようになっていれば、ショップの滞在時間は必要以上に長くなる可能性は高くなるものの、訪問回数には良い影響を与えるだろう。そこで、ショップも公衆無線LAN化してみていかがだろうか。「公衆無線LAN化」というと何だか大掛かりな感じがするかもしれないが、それ程難しくはない。
プロバイダーから提供されているモデムが無線LANルーターの場合は、何も機器を追加する必要はない。まだ無線LANを導入していない場合は、まず、無線LANルーターを購入しよう。設置が完了したら、無線LANの接続パスワードを調べて、それをユーザーに教えれば、持参した携帯電話、スマートフォン、パソコン、ゲーム機などでインターネット接続ができるようになる。ショップのPC等と同じネットワーク内に接続させたくない場合は、無線LANルーターをもう1台用意し、そちらに接続させればセキュリティー面でも安心だ。

「フリースポット」を導入してみる

「活用する」で述べた「フリースポット」をショップに導入することも可能だ。専用の導入キット(バッファロー製のフリースポット専用無線LAN)を購入し、自分で設置。あとは、フリースポットのホームページからマップ登録をすれば、ショップの情報が掲載される。フリースポット専用無線LANは、フリースポット用とショップ用のネットワークを完全に分離してくれるので、セキュリティー面で安心だが、この専用の無線LANを使わなくても、要は「無線でのアクセス環境を提供していればば」マップ登録は可能だ。ただ、フリースポットでは、インターネット上で迷惑行為や犯罪行為が発生したことを考慮し、メール認証対応の導入キットを推奨しているので、できれば専用の導入キットを用意しよう。

導入事例として、市町村の観光協会が中心となって、各施設に導入しているケースや、乗り物に関する施設では、自動車講習所やガソリンスタンドなどもある。

スターバックス
スターバックスでは「フレッツスポット」「Mzone」「ソフトバンクWi-Fiスポット」のいずれかが利用可能で、このようなステッカーやプレートが設置されている。

蓮田SA
フリースポットが導入されている東北道・蓮田SA

フリースポット
フリースポットが導入されているところでは、このような表示がされている

フリースポット
フリースポット導入店で接続先はこのようにされる。これをクリックして「接続」すればOK。暗号化されているところでは、施設のスタッフにセキュリティーキーを確認しておこう。

暗号化キー
無線LANルーター(親機)の設定画面内でセキュリティーキーを確認できる。これを来店者(ユーザー)に渡せばよい。親機を2台にし、1台をショップ用、もう1台を公衆用とすれば別々のネットワークとなり安心だ。

フリースポット導入キット
導入キットとして発売されているフリースポット専用のバッファローFS-HP-G300N。メール認証機能や、ショップ用とフリースポット用のネットワークを分離する機能など、セキュリティー面で安心・安全なモデルとなっている。

人気ブログランキングへ

商品検索サービス「グーグルショッピング」で探す&販売促進につなげよう!

昨年10月末、グーグルは商品の検索を目的としたサービス「グーグルショッピング」のベータ版を公開した。取り扱っているパーツや用品、またはサービスを登録しておけば、自店HPへのアクセス数アップや販売促進につながる可能性は大きい。簡単ではあるが、グーグルショッピングの内容を見てみる。

大手のショッピングモール

パソコンや携帯電話を使い、インターネット経由で買い物をするのが当たり前となり、今や「ネットで買い物をしたことがない」という人の方が少ないかもしれない。ここで、ネットショッピングの際には、どのようなサイトを経由しているだろうか? インターネットオークションでの落札も買い物のひとつだろうし、実店舗で言う「行きつけ」のネットショップで毎度決まった商品を購入するケースもあるだろう。だが、多数の店舗の中から欲しい商品の価格等を比較して購入できるショッピングモールを活用している人がかなり多いのではないだろうか。ショッピングモールの老舗かつ最大手の楽天市場はもちろんのこと、ヤフーショッピング、アマゾンは出店数や利用者数がずば抜けており、この3つで検索すれば必ずお目当てのものが見つかると言っても過言ではないだろう。そんな中、昨年10月に登場した「グーグルショッピング」は、商品の検索をすることを目的としたサービスだ。

グーグルショッピングとは?

大手ショッピングモールとは異なり、あくまでも商品検索が目的のため、グーグルの他のサービスと同様に利用料は無料だ。ショッピングモールの場合は、そのモール中に店舗を構えるというスタンスだが、グーグルショッピングの場合は、既存のネットショップの商品情報を登録し、ショッピング検索に反映させるだけで、グーグルショッピングそのものに決済機能や顧客管理機能はない。繰り返すが、あくまでも「検索のみ」で、検索結果のリンク先はショップ(内の商品ページ)になる。現在は、個別のネットショップはもちろんのこと、連携したショッピングモール内の商品情報も登録されており、例えば、液晶テレビを探している場合は、モルAとモールBでそれぞれ検索して比較していたものが、グーグルショッピングなら、まさに一発でモールAとモールBの横断的な検索というわけだ。登録商品数は今後増えることは確実で、ユーザーの「商品検索スタート地点」となる日も近いだろう。

ユーザーとして実際に検索してみる

では、実際にグーグルショッピングで検索してみることにする。ブームは過ぎたとはいえ、今なお根強い人気のマジェスティ250のパーツを探してみる。グーグルのトップページ左上に「ショッピング」とあるので、それをクリックして切り替える。通常のトップページと似ているが、「ショッピング」の検索トップは「買いたい商品をすばやく検索」という言葉とともに、「最近検索された商品」のキーワードが表示されている。マジェスティ250と検索してみると、左側にはカテゴリ、価格帯、ブランド、店舗によって絞り込みができるようになっている。価格順の並び替えや、リスト・ギャラリー表示の切り替えなど、ショッピングモールにある基本機能は備えている。商品名をクリックすると販売店舗のページに移動するが、そこはショッピングモール内の店舗だったり、独立して運営している店舗だったりと様々で、幅広い範囲から商品検索されていることが分かる。

利用方法を簡単に説明

パーツや用品を扱うショップがグーグルショッピングを活用するにはどうしたら良いのだろうか? ヤフーショッピングやライブドアデパート、カラメルといった「パートナーショッピングモール」をすでに活用している店舗であれば、これらがグーグルショッピングに商品の登録をしてくれているので、自分では何もする必要はない。また、ネットショップサービスの「Eストアー」や「メイクショップ」を活用してネットショップを運営している場合も商品のアップロードが簡単になっている。上記のサービスを利用していない場合は、自分で「グーグル・マーチャント・センター」に登録し、自店のHPを認証させないといけない。すべて英語表記のため少々抵抗を感じる方もいるかもしれないが、グーグルクロームで閲覧すれば手軽に翻訳してくれるので安心だ。あとは、商品登録用のファイルをエクセル等で用意しアップロードするだけ。必要な項目(属性)や形式はヘルプを参照していただきたい。

【グーグルショッピング】
グーグルの左上にある「ショッピング」をクリックすると、グーグルショッピングに切り替わる。一見すると通常のグーグルのトップページのようにも見えるが、「Googleショッピングで最近検索された商品」のキーワードが表示されている。

【検索結果】
「マジェスティ250」で検索したところ、約1万8000件近い商品情報がヒットした。画面左側のメニューで新品、カテゴリや価格帯、ブランド、店舗での絞り込みが可能となっている。単一のショッピングモール内での検索よりも範囲が幅広いため、今後の「欲しいもの検索」の出発点となる可能性も高い。

【データフィード】
グーグルショッピングに登録するための商品情報(データフィード)はエクセルで作成することができる。この6項目(属性)は必須で、タブ区切りのファイル形式で保存する。

グーグルショッピングのパートナー

【ネットショップサービス】

・Eストアー
http://estore.co.jp/
・メイクショップ
http://www.makeshop.jp/

【ショッピングモール】

・ヤフーショッピング
http://www.makeshop.jp/
・ライブドアデパート
http://depart.livedoor.com/
・カラメル
http://calamel.jp/

すでにこれらのサービスを活用してネットショップを運営している場合、グーグルショッピングへの商品登録が自動または簡単になっている。

人気ブログランキングへ

これからでも遅くない 動画サイトの活用でユーザーサービス&アクセスアップ!

今さらだが、動画が注目されている。映像流出事件により、それまで動画投稿サイトとは無縁だった層にも、そのサービスの存在を知らしめることになったからだ。ユーザーサービス目的としても、アクセスアップ目的としても動画を活用する効果や影響は大きく、一度は試していただきたい動画投稿サイト。これからは閲覧のみならず、積極的に使っていくべきだ。

多数の動画サービスで自分に合うものは?

今、何かと注目度が高い動画投稿サイト。自分で撮った動画を手軽に投稿、公開できることから、日常的な内容からビジネス目的のものまでジャンルを問わず幅広く閲覧できるのはご存知のとおり。代表的なものとして「ユーチューブ(You Tube)」や「ニコニコ動画」がよく知られているが、実は、数多くの動画投稿サイトが存在し、動画の活用目的によってサイトを使い分けることも可能だ。「ユーストリーム」はウェブカメラがあれば誰でも生放送・実況中継ができるサイトで、「バイクと生放送」はなかなか関連させにくいが、イベントや整備中の様子を「生放送」するのも面白いだろう。この他、撮影した動画を「素材」として販売できる「ピクスタ」は撮影の腕に覚えのある方にピッタリのサイトで、また、映像素材を購入できるので、自店のホ-ムページ用やオリジナルDVD作成用などの素材探しに重宝する。ここに挙げたのはほんの一部で、動画に関する便利サイトは無数にある。

まずはユーチューブをおさえておきたい

何はともあれ、まずはユーチューブを抑えておこう。アカウントがなくても閲覧だけはできるが、動画をアップロードする場合はアカウントを作成する必要がある。入力項目はメールアドレス、ユーザー名、地域、生年月日、性別のみととても簡単だ。登録完了後にプロフィールの設定等ができるので、ショップの紹介文やホームページのURLを登録しておくと良いだろう。アップロードは基本的にパソコン内に保存してある動画となるが、携帯電話からも指定のアドレスにメールを送信する形でアップロードできる。ファイルサイズは2GBまで、長さは15分以下だから、デジカメや携帯でメモ撮りした程度ならオーバーすることはないはず。ビデオカメラで撮影したものや、長時間の映像はソフトで編集してからのアップロードになる。投稿した動画には自由にタイトルや説明文を入れることができ、また、公開を制限したり、コメントを許可制にしたりと、ブログと同様の機能を有する。

検索結果を意識した投稿でアクセスアップ

動画の投稿手順はこのように簡単なので、あとは実際に試してみていただきたい。ユーチューブの優れた点のひとつに、検索結果への反映がある。グーグルやヤフーのウェブ検索結果内に、画像や動画の検索結果も表示されるようになったことから、検索されることを意識した動画のタイトルや説明文を上手に入れていくことで、ウェブ検索結果にも表示される可能性が十分にある。ということは、ショップの業務内容やメインに取り扱う車種を中心とした動画をアップしてくことが、最終的にはショップのホーページへの誘導とアクセス数アップへとつながっていくわけだ。ユーザーサービスや楽しみの一環としてショップイベント等の動画をアップロードしていくのもよいが、もっとビジネスライクに活用してもいいだろう。iPhone等のスマートフォンでのユーチューブの閲覧性も悪くないため、今後端末が増えるのは確実なので、PC以外からのアクセスも十分見込める。

効果的な一方で怖さも伴うことを覚えておこう

このように、動画サイトを使ったPRはとても効果的だが、その一方で「怖さ」もある。話題となった映像流出事件のように「暴露」されることもあるからだ。一度公開された動画は、いくら元の動画を削除したところで、自分のPCに簡単にダウンロードできる現在では、再流出は避けられない。風評被害と同様で、一度広まってしまうと、それを抑え込むのは不可能に近いのだ。ユーザーとトラブルになり、そのやり取りの様子を録画・公開されるといった可能性も否めず、もしそうなれば、大きなマイナスとなるだろう。トラブル対応は慎重に行いたいところだ。また、今年3月には、投稿された動画をもとに速度違反で検挙された例もあることから、ショップ主催のツーリングの様子を公開し、もしその中にマナー違反等が写されていれば、掲示板で晒されたり、マナー違反の程度によっては通報もあり得る。あまり神経質になる必要はないが、プラスとマイナスが共存することを覚えておこう。

ユーチューブ
ユーチューブの編集・設定画面

動画をアップロード後の編集画面。タイトルや説明文の変更、公開の切り換えやコメントの許可などが行える。

iPhone
iPhoneでユーチューブ

ユーチューブはiPhoneとの親和性も高く、動画の閲覧を容易にしている。今後、スマートフォンの台数は飛躍的に伸びるはずなので、ここからのアクセスの期待できる。

グーグルの検索結果
グーグルの検索結果

グーグルのウェブ検索で「FTR223」と検索。結果の1ページ目の上部に画像と動画の検索結果も表示される。これを意識したタイトルや説明文を入れていくと効果的。

ヤフーの検索結果
ヤフーの検索結果

ヤフーで「スーパーカブ」と検索させたところ、結果の下部にユーチューブの動画がヒットした。グーグルもヤフーも動画の検索結果が表示される位置(順位)はランダムだが、ここに自店の動画がヒットするようになれば、アクセス数の向上が期待できる。

人気ブログランキングへ

売り上げがアップするホームページ制作や上位表示するSEO対策 ウマい話には一歩踏みとどまろう

商売用のホームページを運営していると、順位アップを確約するSEO業者や、売り上げがアップするHP作成・リニューアル、ネットショップ構築のセールスが絶えないのではないだろうか? その中には、リース契約を結ばせ、契約後はまったくフォローなしといったケースもあるようだ。なので、今回はほんの一部ではあるは、契約する前に一歩踏みとどまるきっかけとなるような内容にしてみたので、参考にしていただきたい。

SEOは内部と外部の大きく2つ。自分ではどうにもならない外部施策で業者の売り込みがある

そもそも「SEO」とは「検索エンジン最適化」と訳され、ひと言で言えば、狙ったキーワードで検索された時に、検索結果の上位にヒットするようにする施策のこと。検索結果の1ページ目に表示されれば多くのアクセスが見込めることから、ネット広告と合わせてSEOを重視しているわけだ。別の機会に詳しく述べるが、SEOにはホームページの構造をカスタムしたり、狙ったキーワードを埋め込んだりする内部的なものと、他HPから自店HPへのリンクを増やすなどの外部的なものがあり、素人がやって簡単に効果を得られるものではないものの、勉強すれば基本レベルは自分でもできる。そこはバイクの整備やカスタムと似たところがある。結局のところ、SEOのポイントは大きく2つで、HPの作り込みか外部からのリンクになる。この外部リンクを売り文句に「3000リンクで●●万円」と契約させては、実際にはリンクされなかったり、契約までのセールス電話は毎日あっても、契約後のアドバイスやコンサルについてはまったくの音信不通など、結局、お金だけ払って何の結果も得られずといったケースもある。すべてがそうではないが、SEO業者選びは慎重にしたいところだ。「SEO 対策」などと検索してみて上位にヒットしない、自身のSEOもできていないSEO業者は要注意だ。

ホームページ&ネットショップの運営費用は、リース契約するほど高額になるものではない

すでに運営している方ならお分かりだと思うが、ホームページのスタートにはどれくらいかかるだろうか? パソコンやネット環境は整っている前提で、最低限必要なものはホームページ作成や画像加工ソフト、それとレンタルサーバーなどの「HPのデータ置き場」となる。契約しているプロバイダーのHPスペースや、無料HPサービスを使えばレンタルサーバー代はタダ。ソフト代1~2万円程度とちょっとの労力でHPは公開できる。無料ブログをHP代わりにすれば、HP作成ソフトも不要となる。「●●●.com」といった独自ドメインを取り、レンタルサーバーを借りても、安いところであれば両方の年間費用は1万円程で収めることができる。これが基本費用だ。作成や管理を外部に委託する場合は、最初の作成料、その後の更新・管理料が発生し、HPの規模や業者によって料金は異なるが、莫大な費用がかかるものではない。にもかかわらず、パソコンやソフトとHP作成のセットで総額数百万の長期リース契約をさせようとする業者がいる。ネットショップに関しても同様で、安いところでは年間2万円程でネットショップ(ショッピングカート)サービスを利用できるが、「必ず売れる」ことをアピールし、やはりリース契約を結ばせようとする。こういった話があった場合は、一歩踏みとどまり、安易な契約はすべきではない。

自分を守るのは事前の知識や情報収集。契約の前に一歩踏みとどまって「検索」してみよう

まとめとして、SEOをうたう業者の「必ず1ページ目にヒットする」など「必ず」「確実に」などというのは信用してはならない。グーグルやヤフーなどの検索エンジン側は日々アルゴリズムを変化させているし、ライバル店が同じようにSEOをやっていれば当然検索順位は変化する。だから「確実に1ページ目」なんて言い切れないのだ。

また、HPやネットショップのリース契約も、HP制作ソフトやレンタルサーバー、ドメインの一般的な料金が分かれば、「月額5万円の5年リース」なんていう契約がいかに高いものか分かるはず。ましてや、リース契約は満期時に自分のモノにならない可能性が高く、せっかく作って運営してきたHPを消滅させることになりかねない。さらに、完成までに時間がかかる、完成のレベルが低い、対応が悪いなどで契約を解除しても、リースの支払いは継続してしまう。何でも自分でやった方が良いとは言わないが、基礎知識だけはしっかり持って、間違いない業者選びや怪しいセールストークの回避に役立てよう。

SEOやHPを含め、電話機などのリース契約に関することは経済産業省の中小企業庁のHPにも掲載されており、SEO業者の対応や成果、ホームページ・ネットショップリースについては、トラブルに対応してくれる弁護士や協議会もある。気になることが発生した場合は、すぐに連絡してみよう。

リース契約についてのお問い合わせ

  • 社団法人リース事業協会
    http://www.leasing.or.jp/
    「電話機等リース相談専用ダイヤル」
    03-3234-2801
  • 経済産業省 中小企業庁 広報相談室
    http://www.chusho.meti.go.jp/faq/index.html
    (相談事例)
    03-3501-4667
  • 各地方経済産業局 中小企業課(一覧)
    http://www.chusho.meti.go.jp/link/keizaikyoku.html
  • 独立行政法人 中小企業基盤整備機構(中小機構)
    http://www.smrj.go.jp/
    「なんでも相談ホットライン」
    0570-009111

同じ画像ばかりで整理がつかない・・・ デジカメ写真の取り込み&管理ひと工夫

「デジカメ写真をパソコンに取り込む」とひと言で済む作業も、なかなか簡単にはいかないのが実際のところで、取り込み後、写真がどこに保存されたのか分からなかったり、どういうわけか写真がダブっている方もいるはずだ。そこで今回は、写真の取り込みや管理について見てみる。

デジカメ画像取り込み時にありがちな失敗

デジカメや携帯電話で撮影した写真はどのように保管・管理しているだろうか? 携帯電話は撮りっぱなしが多いかもしれないが、ほとんどの方がパソコンに取り込んでいるはずだ。ただ、パソコンに取り込む際には注意点がある。まずは取り込みソフトの使い方。これを間違ってしまうと、同じ画像を何度も取り込んでしまい、無駄に容量を消費してしまうどころか、後で閲覧する時に訳が分からなくなってしまう。次に、フォルダーの分け方。これを失敗すると、どこに何の写真を保存したか分からなくなり、後で目的の写真を探すのが困難になる。デジカメやメモリーカードを接続したときに表示される、ウインドウズ標準の「スキャナとカメラのウィザード」を使って取り込むよりも、デジカメ付属の写真管理ソフトやフリーソフトを使った方が、はるかに効率的に、かつ、失敗なく取り込むことができる。この後、写真管理ソフトの使い方やフォルダーの分け方、重複写真の削除方法を見ていく。

取り込みソフトは1つに絞る

実例で、デジカメをパソコンに接続すると、「この動作の起動に使うプログラムを選択してください」というウインドウの他に、複数の写真管理ソフトが立ち上がり、それぞれで取り込み作業を行ってしまったために、写真が重複して保存されてしまった上に、どのソフトでどこに保存されたか分からない状態に。「デジカメ接続→ソフトが自動起動」という親切な機能が「余計なおせっかい」となった形だ。今は複合機(プリンター)にも写真管理ソフトが同梱されており、また、デジカメを買い換える度に添付のソフトをインストールすると、こういった状態に陥りやすいので、使うソフトをひとつに絞ろう。方法は、使わないソフトの環境設定で自動起動を止めるか、前述の「この動作の起動に使うプログラムを選択してください」の画面で、「この動作には常にこのプログラムを使う」にチェックを入れた上で、希望のソフトを選択しよう。基本的には添付のソフトが良いが、グーグルの「ピカサ」も優れているので使ってみよう。

分かりやすいフォルダー管理

写真管理ソフトで取り込む際にポイントとなるのがフォルダー名。「平成22年夏ツーリング」などと具体名を付ける方が分かりやすそうだが、日付にした方が整理しやすく、長期的に見るとこちらの方が分かりやすくなる。どのソフトでも撮影日でフォルダーを自動作成して保存してくれるはずなので、まずは撮影日で保存。ピカサの場合は「2010-10-01」と年月日の間にハイフンが入ったフォルダー名となる。後でこのフォルダー名を「2010-10-01温泉ツーリング」などとしておけば、時系列での並べ替えにも対応でき、何の写真が入っているのかも一目瞭然だ。さらに、大分類として「2009年」「2010年」、中分類として「2010年9月」「2010年10月」といったフォルダーを階層状態で用意しておけば、マイピクチャー内はだいぶ整理できるはず。さらに、CD-RやDVD-Rにバックアップする際にも年月ごとにできるので、一見分かりにくそうな日付別管理も、結果的には効率良く整理できるのだ。

ダブった写真を効率的に削除

冒頭の話に戻って、複数の写真管理ソフトで重複して同じ写真を取り込んでしまった場合、撮影年月日ベースでフォルダーを作成・保存していれば、同じ場所に同じ写真が保存される可能性が高いため、重複した写真を見比べて削除するのも簡単だが、ソフトによって保存場所やフォルダー名が異なる場合は、重複写真を見つけるのがかなり面倒になる。そんな時に便利なのが、重複した写真を探してくれるソフト、または類似写真を検索してくれるソフトだ。そのひとつに「重複画像カッター」がある。同一フォルダー内と複数フォルダー内の2通りで検索でき、同一フォルダー内のチェックでは、2枚の画像を対比して確認することができる。ピカサでも同様のことができ、「ツール」→「試験運用」→「重複ファイルの表示」で確認することができる。手を加えずコピー&貼り付けした写真で試したところ、ちゃんと重複画像として表示された。JPGの圧縮率を変えただけのものは、見た目はまったく同じでも「重複」として認識されなかった。

この動作の起動に使うプログラムを選択
この動作の起動に使うプログラムを選択

デジカメやメモリーカードを接続すると表示される「この動作の起動に使うプログラムを選択」する画面。ここでウインドウズ標準のウィザードは選択せず、1つに決めた取り込みソフト、または「何もしない」を選択しよう。

ピカサ
ピカサ

デジカメ等に付属の取り込みソフトはとても便利だが、満足できない方はグーグルの「ピカサ」を使ってみよう。撮影年月日で取り込みができ、また、使い勝手も良い。ネット上のウェブアルバムと連動して写真を公開するのも簡単だ。

撮影年月日ベース
撮影年月日ベース

フォルダー分けには色々な方法があるが、写真の管理については撮影年月日ベースとした方が、長期的に見てベストだろう。大分類を「年」、中分類を「年月」としているが、ここは自由。一番下の階層を年月日+具体名とすれば中身が分かりやすい。

重複画像カッター
重複画像カッター

重複した写真を探してくれる「重複画像カッター」。同一フォルダー内検索用と複数フォルダー検索用の2つに分かれている。同一フォルダー用ではファイル情報や画像を対比でき、ためらわず削除できる。

重複ファイル表示
重複ファイル表示

実は、ピカサにも重複画像表示機能がある。「ツール」→「試験運用」→「重複ファイル表示」でダブった写真を表示してくれる。複数の取り込みソフトを使ったために、重複ファイルが点在しているケースでもチェックできる。

【アクセス数上位】

「デジカメ・スマホ写真の取り込み・整理方法を教わりたい」等の出張パソコン教室承ります。こちら

発信者側も閲覧者側もストレスなく 快適にPDFファイルを閲覧しよう

ファイルの一形式として定着したPDF。以前、作成するにはアドビ・アクロバットが必要だったが、ワードやエクセルで用意したファイルをPDFに変換するフリーソフトが登場したことで、誰でもPDFファイルを作成できるようになり、閲覧・作成ともに身近な存在となった。そんなPDFファイルだが注意点もあり、今回はそこに注目してみる。

身近で便利なPDFだが難点は「重い」こと

今ではすっかり一般的となったPDFファイル。ショップからのお知らせやイベントの参加申込書などをPDFファイルにして発信している方も多いはずだ。今さら説明は不要かもしれないが、閲覧ソフトのAdobe Reader(以下、アドビリーダー)がインストールされていれば、パソコンの環境に関わらず、デザイン(レイアウト)が崩れることなく表示・印刷できるので、役所等への公的な申請書にも使われているし、また、雑誌等をスキャンして、そのままPDFファイルでパソコンに保存できるのはインクジェット複合機の当たり前の機能となっている。

身近で便利なPDFファイルだが、難点もある。それは「重い」こと。写真を多用した場合はもちろんのこと、ワードやエクセルで作成した文書を変換する際にも、その方法によってはファイルサイズが必要以上に大きくなってしまう。これをそのままホームページ上に公開してしまうと、閲覧者のストレスになることは必須。あまりにも表示に時間がかかる場合は、閲覧せずにホームページから去って行ってしまうということにもなりかねない。せっかくの訪問者を逃さないためにも、ショップ(発信者)側はPDFファイルの取り扱いにひと工夫したいところだ。

できるだけPDFファイルを軽量化しよう

光回線がだいぶ普及し、インターネット環境はかなり良くなってきているが、地域によってはまだエリア外だったり、インターネット料金を安く済ませたいために、あえて低速のADSLに加入しているケースもある。その場合、ネットの表示速度は遅くなり、ファイルのダウンロード時間が長くなるのはお分かりだろう。

発信者側は、全国的にはそういった環境下もあるということを考慮し、できるだけサイズが小さいPDFファイルを用意したほうがよい。ワードやエクセルをPDFファイルに変換できるフリーソフト「PrimoPDF(プリモPDF)」では、大きく4つの作成モードがあり、画面表示用に低い解像度となる「スクリーン」か、画像を圧縮し、ウェブやオフィスでの使用に適した「ebook」の両方を試してみて、ファイルサイズの小さい方をホームーページ上に公開すればよいだろ。

すでに出来上がっているPDFファイルの容量を小さくしたい場合は「PDF Slim」を使うと便利。ドラッグ&ドロップするだけで4段階の圧縮が可能となっている。オフィス2007を使用している方なら、PDFファイルを出力できるアドオンがマイクロソフトで用意されているので、そちらをインストールしておこう。

閲覧はPCに保存してから。他のソフトも併用すると快適

さて、発信者側としてショップが注意してPDFファイルを公開したとしても、他のすべてがファイル容量を考慮しているとは限らない。クリックすると表示されるまでにかなり間が開くという場合は、一度キャンセルして、右クリック→「対象をファイルに保存」(Firefoxの場合は「名前を付けてリンク先を保存」)でパソコン内に保存してから閲覧しよう。中にはリンク先がPDFファイルであることや、ファイルサイズを表示していないサイトもあるが、自店のサイトでは必ず表示するようにしよう。

PDFファイルを閲覧するには、冒頭で述べたアドビリーダーが一般的だが、「PDF-XChange Viewer」のような高機能閲覧ソフトもある。こちらは、閲覧のみならず文字を入力するなどの編集も可能で、複数のPDFファイルをタブで切り替えることができる。単に見るだけならアドビリーダーで十分だが、こうした便利なソフトをひとつインストールしておいても損はない。

最後に、PDFファイルを介したウイルスも存在する。閲覧するだけで感染してしまうため、アドビリーダーを最新版にしておくのは最低限の措置で、ウイルス対策ソフトは必須となってくる。便利なPDFだが、閲覧にはウイルスの危険も存在するということを覚えておこう。

PRIMO PDF
PrimoPDF(プリモPDFをインストールすると、ワードやエクセルなどの「印刷」からプリンターの選択でPrimoPDFに切り替えることでPDFファイルを作成してくれる。各モードで試しに作成し、ファイルサイズが小さいものをホームページで公開しよう。

PDF SLIM
PDFファイルのサイズを小さくしてくれる「PDF Slim(PDFスリム)」。ソフトを起動し、ここにPDFファイルをドラッグ%ドロップするだけと実に簡単。低画質(高圧縮)にするほどファイルサイズが小さくなる。

NMCA
NMCA・日本二輪車協会のニュースリリースのページ。各リンクの頭にアイコンを表示させることで、このリンク先がPDFファイルであることが分かるようになっている。この他、「PDF形式:450KB」とひと言添えておく方法もある。

PDFエクスチェンジビューアー
上部のメニュー部分がワードやエクセルに似ていて親しみやすい「PDF-XChange Viewer」。フリーソフトながら文字の入力などPDFファイルの編集が可能で、複数のPDFをタブで切り替えることができ、とても便利。